清酒中央会 普通酒にも麹歩合検討

 日本酒造組合中央会の辰馬章夫会長は、2月4日に開いた評議員会で、普通酒についての麹歩合の導入を今後、中央会の検討課題とすると述べ、議論を開始していく考えを明らかにした。また、製造時期の表示については、「容器詰時期」「製品化時期」のどちらかで文言を統一。早ければ3月開催の理事会で最終決定される見通し。

 辰馬会長の発言は、佐賀県の矢野善紀評議員の質問に答えた際に述べたもの。矢野評議員は、「現在、特定名称酒には麹歩合が15%以上の制限がある。昨年の沖縄宣言でも『日本が世界に誇る伝統民族酒『日本酒』、そして『本格焼酎・泡盛』は麹文化の所産。(中略)その誇るに足る『酒造り』を続ける決意を新たにする』との一文があるが、コスト削減のために麹歩合を極端に少なくした酒造りをする酒造場があるやに聞く。厳しい業界であるが、原点に戻って酒造りを考えるとき、普通酒にも何らかの制限を付けるべき」と質問。これに対し、辰馬会長は技術的側面、また、これまでの過程を説明した上で、「沖縄宣言にも『誇り高き麹文化の粋たる酒類の生産者』という件があるので、そのことも含めて普通酒の麹歩合についても議論をすることは必要と感じている」と答弁した。普通酒の麹歩合については、一部大手メーカーから「検討すること自体控えるように」との声もあることから、今後、さまざまな波紋を呼ぶことは必至だ。

 表示問題については製造時期の表示を「容器詰時期」に改め、「容器に充填し冷蔵など特別な貯蔵をした上で販売するものについては、貯蔵を終了し販売する目的を持って製品化した日を表示することも可とする。年月表示は、年月日表示でも可とする」ことが報告された。しかし、評議員から「『容器詰時期』では、容器詰後、貯蔵した商品に『容器詰時期』を表示することになり、消費者に分かりにくいのではないか」との意見が示され、「製品化時期」も文言として検討。最終的に「容器詰時期」「製品化時期」のどちらか一方で統一するとした。

 また、「白米の定義の変更」については、特定名称の清酒の表示に定められている白米の定義を「玄米から表層部のぬかを取り去った状態の米」と改めるほか、「単式蒸留焼酎を特定名称の清酒の原料に加えること」については、「特定名称の清酒の表示に定められている吟醸酒および本醸造酒の製法品質の要件に単式蒸留焼酎を原料として加える」とする。

 これら表示の改正は、早ければ3月に開催される理事会に諮られ、中央会の要望としてまとめ、国税庁の告示改正につなげていく方針。

(掲載日:2010年02月12日)

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