【広島】日本酒造技術連盟(東広島市西条本町、木村忠彦理事長)は4月24日、総会および「第42回全国選抜清酒品評会」を開催した。
同連盟は、清酒の醸造に関する研究を促進し、醸造技術の向上と優良清酒の醸造に寄与することを目的に設立され、全国各地の清酒製造蔵の杜氏ら37人が加盟している。
総会に先立って行われた研究会では、綾菊酒造(香川県)の国重弘明杜氏、朝日酒造(新潟県)研究開発課長の安澤義彦氏、独立行政法人・酒類総合研究所の荒巻功部門長の3氏が講演を行った。
国重杜氏は、これまでの杜氏人生の中で体験してきた苦労話や経験を語り、「酒造りは1麹、2酛元、3造りと言われているが、私は1に醪、2に醪で、醪造りが良い酒を造る上で一番、大切だと思っている。厳しい時代だからこそ、これからの杜氏の責任も重大だ」と述べた。安澤課長は、「杜氏技術の科学的伝承」と題して講演を行い、地域貢献活動や人材育成の取り組みなど同社の現状を語り、「酒造りは職人の技の集大成で、企業独自の技術として継承されることが困難だった。当社では10年前から技術伝承、後継者育成の観点で取り組んでいる」と話し、原料処理工程において、「ひねりもち」や「さばけ」といった手指から伝わる感触を機械によって数値化する取り組みなども説明された。荒巻部門長は、「お米と酒造り」と題した講演を行い、米の構造と酒造特性、原料処理などについて説明。「洗米は第2の精米。割れるのを気にしすぎてはいけない」と精米の重要性を強調した。
全国選抜清酒品評会には同連盟加盟の36点の出品があり審査の結果、1位は清酒「上喜元」の酒田酒造(山形県、佐藤正一氏)が受賞し、木村理事長から表彰を受けた。上位10銘柄は次のとおり。
▽1位=「上喜元」酒田酒造(山形県、佐藤正一)▽2位=「初孫」東北銘醸(山形県、後藤英之)▽3位=「秋田晴」秋田酒造(秋田県、加藤貢)▽4位=「賀茂鶴」賀茂鶴酒造(広島県、幸田邦昭)▽5位=「出羽桜」出羽桜酒造(山形県、今野賢次)▽6位=「賀茂鶴」賀茂鶴酒造(広島県、峠本忠義)▽7位=「賀茂鶴」賀茂鶴酒造(広島県、友安浩司)▽8位=「誠鏡」中尾醸造(広島県、今岡功二郎)▽9位=「蓬莱正宗」渡辺酒造店(岐阜県、板垣博司)▽10位=「由利正宗」齎彌酒造店(秋田県、高橋藤一)