宝酒造懇談会 大宮社長談話 「純」復活へ巻き返し

 宝酒造は9月11日、東京会館で恒例の酒類・食品業界専門紙記者団との懇談会を開催し、2007年度上半期の業績の総括と下半期の展望および基本方針を説明した。

 大宮久社長は冒頭のあいさつの中で、今年度下期(平成19年10月~20年3月)の事業基本方針などを次のとおり述べた。

 <大宮久社長

 日本経済はおおむね順調に推移しているが、内需依存型企業はあまり良くない。そういう中で、酒類業界の状況は人口がピークに達しているし、高齢化しているなどで2001年あたりから酒類消費量が減少傾向となっている。これに加えて酒類小売免許の規制緩和によって酒類小売業者数が増加し、その結果1店当たりの販売量が減少し、競争が激化している。

 当社はそういう傾向に対応し、2005年にスタートした第4次中期経営計画で“1”国内酒類事業の収益力の強化“2”国内非酒類事業への一層の注力“3”海外事業の拡大--を3本柱として推進している。

 (1)国内酒類事業の収益力強化について

 利益マネージメントの向上と徹底、商品の付加価値の追求を図っている。商品の付加価値の追求では2001年に発売した芋100%の本格焼酎「一刻者」に注力し、順調に伸長している。

 連続式蒸留焼酎では「純」が販売以来30周年を迎えた。ちょうど今年10月から連続式蒸留焼酎の表示自主基準がスタートするので、これをチャンスととらえてラベルをリニューアルし、貯蔵熟成酒が可能となった。消費者キャンペーンも展開し、巻き返しを図る。また、麦焼酎で高付加価値焼酎を追求すべく、目下、品質設計をしている段階だ。

 連続式蒸留焼酎の大型容器商品については、原油の高騰に伴う粗留アルコールの価格上昇などコストアップに対応する流通業者への納価改定は流通業界のご理解を得て、80~90%完了しほぼ終了した。

 清酒については長期低落傾向の中で当社は元気がいいと言われているが、松竹梅は慶祝路線により一層の強化を図り、白壁蔵ブランドの育成とソフトパックとしての「天」の育成につとめる。

 ソフトアルコール飲料は昭和59年に「タカラcanチューハイ」を発売し辛口チューハイとして人気があったが、昨今も根強いファンが多いので、元祖のタカラcanチューハイと焼酎ハイボールの両方でしっかりと対応して行きたい。今年3月に発売した「直搾り」は他社にない製法で造っており好評に推移している。

 (2)国内非酒類事業について

 調味料事業では、みりんが中心で人口は減少しているが、世帯数は増え、核家族化が進み、構成員が減っており、それに伴い惣菜市場が拡大している。したがって中食市場は今後さらに増えるとみられるので、これをメインターゲットとして提案型営業活動を推進する。

 アルコール事業は利益の確保のための数量増加とシェアアップを目指す。

 (3)海外事業の展開について

 国内は人口が減っている反面、海外は増えている国が多く経済も発展し、日本食ブームでもあるので、さらに注力していく。

 アメリカでは松竹梅を現地生産しトップブランドになっており、欧州でも日本食がもっと増えるとみられ、今後欧州市場の開拓にも取り組みワールドワイドの松竹梅を目指す。タカラみりんも販売したい。

 最後に付言したいのは企業環境がいかにアゲンスト時代となっていても、勝つ企業も負ける企業もあり全部が負けるわけではない。キメの細かい粘り強い努力を重ね、きちっとした商品を提供し、営業活動して行けば必ず生き残れる、という信念でやって行きたい。

 <2007年下期の主要テーマと方針

 <焼酎>“1”「一刻者」の育成=芋100%の品質優位性の徹底訴求で、ラインアップ強化し業務用ルート限定で石蔵甕貯蔵の陶器、ガラスびんを投入“2”宝焼酎「純」の再活性化へ品質訴求を強化し、新しい飲み方を提案。ラベルをリニューアルし30周年記念マークを出して「純」の差別化ポイントを明確に訴求

 <清酒>“1”松竹梅「天」の育成は二段酵母仕込みの品質訴求の徹底を図る。販促強化策は消費者対策としてクローズドキャンペーンを実施。流通対策としてタイアップ企画を強化する“2”松竹梅ブランドの強化は上撰松竹梅の慶祝・贈答市場の牽引を図る“3”松竹梅「白壁蔵」の育成は業務用ルートにおける「三谷藤夫」の育成強化(山廃吟醸、山廃純米、山廃大吟醸を料飲店ルート限定で育成)、また数量限定で雪中貯蔵、金賞受賞酒などを継続的に開発する

 <ソフトアルコール>“1”「直搾り」の育成はラインアップを強化し、100万人規模のサンプリングを実施“2”焼酎ハイボールもラインアップ強化でサンプリングを実施“3”タカラcanチューハイの拡大へ販促強化とラインアップ強化で、レモンの販促策を継続強化する

 <調味料>“1”タカラ本みりんのブランド強化“2”料理のための料理用清酒の販売プロモーションの強化を図る

(掲載日:2007年09月27日)
関連リンク : 宝酒造

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