酒販年金問題 背任容疑で関元事務局長を再逮捕

 警視庁捜査二課は2月16日、全国小売酒販組合中央会の年金資金計2500万円を着服したとして業務上横領罪で起訴された小売中央会の元事務局長・関秀雄被告が、年金資金約144億円を決められた手続きを行わないまま外債に投資。ほぼ全額が回収困難となり、小売中央会に多額の損失を与えた疑いが強まったとして、関被告を背任容疑で再逮捕した。また、この投資話を仲介した金融コンサルタントの砂古健容疑者を同容疑で逮捕した。

 関被告は2003年の1月から5月にかけて、酒販年金の運用は理事会の承認が必要との小売中央会の規定があったにもかかわらず、理事会などには諮らず独断でカナダの投資会社が発行するイギリス企業の社債を購入。このイギリス企業が償還期限直前に破たんし、投資した全額約144億円が回収困難となっている。

 関被告と砂古容疑者は、全国小売酒販政治連盟の顧問をしていた衆議院議員の元秘書の紹介によって知り合い、バブル崩壊によって運用が厳しくなっていた年金資金の新たな運用先として、砂古容疑者がカナダの投資会社を紹介。砂古容疑者が投資の見返りに、関被告に対してリベートを渡した疑いがもたれている。

 元事務局長の再逮捕、砂古容疑者の逮捕を受け、小売中央会の藤田利久会長は次のようにコメントを発表した。

 昨年6月の就任以来、負の遺産といわれている諸問題について内部調査を実施し、事実関係の把握に努めるとともに捜査当局に全面協力し、諸案件ごとに提訴し、すでにいくつもの刑事事件、民事事件について法廷で公判中だ。当会が告訴した背任容疑の件は、捜査当局の解明を頼る状況にあるが、外国債権投資に係るキックバック、背任行為の実証は雲間から日差しの照った印象がある。このほどの関、砂古逮捕は、今後における資金回収への糸口にもなりうる出来事と認識し、責任を押しつけられている私どもに勇気を与えられた感がある。今後も真摯に取り組み、事実関係の解明と責任追及、資金回収に努力する。

(掲載日:2006年02月21日)

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