全国卸売酒販組合中央会 酒類ガイドライン本部会議 

 全国卸売酒販組合中央会は3月下旬に、酒類の公正取引の推進を図るため「酒類ガイドライン遵守推進本部会議」を開催し、当面の酒類市場問題について意見を交換し、酒類流通業界にとって最重要課題である「ビール類の価格改定問題」について国分勘兵衛卸中央会会長は「ビールの価格改定問題は、まずまず順調に推移している状況だが、4月1日以降にはサッポロビール、サントリーが価格改定するので、ぜひ速やかに価格改定が行われて小売酒販店の店頭価格が適正になるよう努力するので、生産各社の適切な対応をぜひお願いする」と切望した。

 国分勘兵衛・中央会会長は会議の冒頭でのあいさつで次のように語った。

 ■ 国分会長

 ビール類の価格改定は卸業者も危機感を持って努力、推進しており順調に推移している。ただ、肝心の大手・全国系量販店が最終的に決着していないので、非常に心配している。4月1日以降はサッポロビールおよびサントリーの価格改定となるが、速やかに価格改定が行われて、小売酒販店の店頭価格が揃うように、われわれも努力する。

 世の中の経済情勢が非常に大きく変化しており、酒類業界全体も非常に厳しい状況だ。そのため、小売業界に与信の問題などが起こってくる可能性がある。業界も「そうは問屋が卸さない」という時代になってくると思うし、問屋も儲からないと、経営困難ということになってくるから、相当腹を決めてやっていくことになる。

 価格改定に当たっては、ゆり戻しの話もあったが、これにより問屋がなくなるようなことはあり得ない。メーカーによる販促費の問題もあったが、これらが微妙な鍵になってくるのではないか。われわれの方も一生懸命に努力するので、ぜひともメーカーには無事に価格改定できるようにご努力していただきたい。メーカーおよび卸においてもまだまだ疑心暗鬼な部分もあると思うが、自主ガイドラインを守っていただければ、そういうことはない、と思うので、ぜひお願いしたい。

 これからは「量より質」の時代ということであり、量についてはそれほど大きな期待ができないので、「質」に十分力を入れて、皆が酒類業界の発展のために自助努力していただきたい。

 また、津久浦慶之・酒類ガイドライン遵守推進本部長は中央情勢報告の中で、ビール類の価格改定問題について次のように語った。

  ■津久浦本部長

 今回のビール類の価格改定は、小売段階のCVSでは早々に価格改定を行ったところが多く、組織量販店も2月中にはほとんど価格改定が終った、という段階だ。今回の値上げによる価格改定は17年ぶりということで、オープン価格という制度の中では初めての経験でもあったので、それなりに価格転嫁ができている、と思っている。ただ、問題は2月中の売買の代金回収が3月末日ということで残された日数で果たしてできるかどうかだが、それなりの形で収れんしそうだ。

 また、新取引制度の推進時と同様に、ゆり戻しが気になるところだが、具体的な方針として阻害要因を協調してこれを排除することを原則とすることを確認して今日まで価格改定の交渉を実施してきているので、おそらく大きなトラブルの事例は起こらないだろうと考えている。

 もう一つはメーカーの大規模小売店などに対する直送は新帳合の直送を絶対に受けないこと、また、特約店に対しても直送しないことをはっきり明言してほしいことをお願いしており、特にアサヒビール、キリンビールに対してはこのことを各特約店に早急に徹底するよう申し入れている。

 とにかく、ビール類の価格改定に当たっては「ゆり戻しがないように」「新取引制度導入時と同じ状況にならないよう」にしていただきたい。大規模小売業も現在の世界的な価格の流れを理解し、前と同じ価格ではできないという意識がここにきて強くなっているので、価格改定問題もほぼ、うまくいっているのではないか。

 今回のビール類が順調に推移し、蒸留酒などもそれなりに店頭売価に反映しているような状況にある。アルコール飲料の中で、価格改定の煙の出ていないのが清酒だが、これも時間の問題だ、と理解してよいと思う。

(掲載日:2008年04月25日)

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