岡部有治・日本ワイナリー協会理事長は昨年末に酒類専門紙記者団との記者会見を行い、平成19年の国産ワイン市場、平成20年のワイン市場の展望などについて次のとおり語った。
(1)平成19年のワイン市場動向について=19年のワイン市場は前年に比べ、▽国産ワイン…101%▽輸入ワイン…104%▽国産・輸入トータル…103%--と推定していて、ワイン市場が回復してきている。国産ワインは健康系ワインが若干減少したものの、酸化防止剤無添加ワインや有機ワインが市場をけん引し、前年をクリアすると見ている。国産ぶどう100%使用のワインでは中高級のファインワインが前年に引き続きマスコミに多く取り上げられ、海外での注目も高まってきていて、輸出の増加もさらに期待される。
(2)平成20年の国産ワイン市場の展望について=食に対する安心・安全の高まりはワイン業界でも同様で、引き続き酸化防止剤無添加カテゴリーや有機ワインなどが国産ワイン市場のけん引役になると推定される。低価格カテゴリー、健康系、無添加カテゴリーも大容量化が進み、新年度の国産ワイン市場は前年に比べ微増の伸長と思われる。国産ぶどう100%のファインワイン市場はマスコミやワイン愛好家を中心とした消費者の注目が依然として高く、新年の展望は明るいと考えている。ワイン市場を拡大するには日本のワイン産地を冠した本格的味わいの日本ワインがワイン市場の起爆剤になるものと考えている。日本のようなワイン消費新興国ではワインの楽しさを啓発して、毎日の食事と共に飲むデイリーワインでワイン市場を拡大させる必要がある。国産ワインの使命は消費者に信頼される安定した高品質のワインを生産して、安心・安全な商品を提供することだ。
(3)ワインの酒税増税反対について=平成18年の酒税法改正において「酒類の分類を大幅に簡素化する」という見地から、ワインは清酒などとともに醸造酒類に一括りにされ、ワインが大幅に増税された。与党の平成20年度税制改正大綱には酒税の増税は記載されていないが、そもそもワインとほかの醸造酒では原料、製法、消費態様などのいずれをみても明らかに異なるものだ。致酔飲料で醸造酒という点だけをとらえて同一に論じ、同水準の税率にするのは合理性がなく極めて不適当であり、今後も一貫してワインの増税に強く反対していく。