公正取引委員会が発表した、平成18年度における独占禁止法違反事件の処理状況によると、中小事業者に不当な不利益をもたらす不公正な取引方法事案のうち、不当廉売につながるおそれがあるとして1031件の酒類、石油製品、家庭用電気製品などの小売業者に対し注意を行った。
18年度における酒類等小売業者への不当廉売注意件数は、▽酒類=592件▽石油製品=259件▽家電製品=158件▽その他=22件▽合計=1031件--の状況。酒類小売業者への不当廉売の疑いによる注意件数は、592件に達し、前年度(17年度)の397件よりも195件も増加していて、小売業者の不当廉売注意件数1031件の57%が酒類小売業者が占めている。
公取委の資料によれば、平成14年度以降における酒類小売業者への注意件数は、▽14年度=904件▽15年度=507件▽16年度=485件▽17年度=397件▽18年度=592件--で、依然酒類小売業者への不当廉売注意件数が最も多く、高水準にある。
公正取引委員会は、現在中小企業の公正な競争環境整備に関する取り組みをしている。その中で不当廉売への対応は“1”申告のあった事案に対しては、可能な限り迅速に処理(原則2カ月以内)すること“2”大規模な事業者による不当廉売事案、または繰り返し行われている不当廉売事案で周辺の販売業者に対する影響が大きい、と考えられるものには個別に調整を行い、問題のみられる事案については、厳正に対処している。(平成16年4月以降19年3月末までの間に、酒類の廉売などに対し11件の警告をしている)
公取委は、今後に向かってのさらなる取り組みとしては、不当廉売、優越的地位の濫用などに該当し、独占禁止法違反となる事実が認められた場合には、引き続き厳正に対処する方針だ。