【熊本】6月11日、球磨焼酎(米製・本格焼酎)メーカーのトップを切り、六調子酒造(球磨郡錦町、池邉道人社長)が改定価格を得意先流通筋に案内した。実施日は8月1日。びん詰・レギュラー商品「六調子」アルコール度25度1・8l、本州価格は、現行の税別・希望小売販売価格1705円から、1978円へ、273円の値上げとなる。
本州、九州(県外・県内)の3地域別価格体系は維持するが、県内流通が主体の紙パック・レギュラー商品「美酒三昧梟帥(びしゅざんまいたける)」25度1・8lの税別・新希望小売価格は、1858円の全国統一価格とする。
紙パック商品は、「六調子」パック(1・8l、900ml)を7月末日に終売し、「美酒三昧梟帥」パックに集約する。
なお、長期貯蔵熟成古酒「圓」(40度、720ml、新希望小売価格3714円)は今回の改定に合わせ、「品質を保つためレギュラー製品からはずし、年間販売限定1万本とする」(同社)方針も伝えた。
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値上げ理由について同社は、原油高に伴い、焼酎粕陸上処理費、物流費、資材費、原料代などの諸経費が高騰したため、だと説明。特に粕処理費は、当初の2倍以上になっているという。
自社経費増から値上げ額を算出した結果、同社の場合、レギュラー1・8l商品で270円を超える値上げという独自色を打ち出す格好となったが、球磨焼酎メーカー他社がそうした値上げに踏み切るかどうかは不透明な情勢だ。
ただ今回の値上げの場合、原料にかかわらず、従来の値上げパターン、大手が発表後、その内容に準じ他社が追随するという型には嵌(は)まらない動きが加速してきそうな様相だ。コストアップに伴う経営環境の悪化、さらには来年3月末で租税特別措置法が切れるのではないかという危機感もあり、芋焼酎が先陣を切ったことで生じた値上げ気運を逃したくない、との思わくが強まっているからだ。麦格焼酎でもすでに一部の中小メーカーが値上げの具体的検討に入っている。
本来、経費増の程度は、原料や粕処理法によって、何より製造販売の規模により、いわば万別な経営環境により異なるものだとして、各社が自社算出のコストを乗せた独自価格を設定できるかどうかが課題だとの声も聞かれる。