【広島】独立行政法人・酒類総合研究所(東広島市)は12月8日、第44回洋酒・果実酒鑑評会の評価結果を発表した。
今年は、国内の洋酒・果実酒メーカーから235点(昨年205点)の出品があり、リキュール、ぶどうを原料とする果実酒などが増加した。審査は、標準的な小売価格、原料・品種、製造方法およびアルコール分などの成分により出品酒を区分し、個々の出品酒の特徴を念頭において評価している。
評価結果(要旨抜粋)は次のとおり。
<果実酒>(ぶどうを原料とする果実酒およびその他の果実酒)
白ワインは、近年、甲州があらためて注目されており、甲州のフルーティさを活かしたものなど、高く評価されたものが多くあった。シャルドネの中には、参考酒と同等、またはより高い評価を受けたものもあり、国産のシャルドネワインの品質向上がうかがえる。赤ワインは、一部に酸化や微生物汚染などの問題点が指摘されたものがある一方、参考酒と肩を並べる品質と評価されたものもあった。今年の特徴として、熟成タイプのマスカット・ベリーAが良好な評価を得たこと、マスカット・ベリーAとヨーロッパ系品種またはヤマブドウとのブレンドにも高い評価があり、日本の赤ワインの1つのスタイルとして期待される。ロゼワインは、スパークリングの新酒やフルーティさを活かした新酒は高く評価された。
<ウイスキー>
全体として、価格帯にふさわしい品質を備えており、近年、国際的にも高く評価されているように良好な酒質のものが多いと評価された。また、プレーンな樽で熟成させ、原酒のポテンシャルを引き出したシングルモルトウイスキーも個性的と評価。
<ブランデー>
オーソドックスなブランデーは、全般に品質が良好で、特に4200円以上の区分のものは香りが豊でまろやかであると評価された。
<スピリッツ>
ウォッカとジンは高品質で、それぞれの特徴がよく出ているとの評価が多く、ラムは蒸留方法の改善で品質向上が期待されるとの意見があった。
<リキュール>
梅酒は、ベースの酒類やタイプにかかわらず、甘味・酸味のバランスが取れて、梅の香りを活かしたものが良好な評価を得た。従来、清酒ベースの梅酒は清酒の老香が問題とされていたが、今年は品質が大きく向上しているとの意見が多くあった。薬味酒は、生薬の特徴をよく活かしたものが良好な評価を得た。その他のリキュールでは、果実の種類やアルコール分、エキス分など幅広い製品が出品されており、品質的には高く評価されたものがある一方、一部に原料の特徴が出ていないなど改善の余地が指摘されたものもあった。