酒類卸業者は、今年年初からビール、発泡酒等の新取引制度の定着に鋭意努力しているが、最近までの卸業者の得意先小売業者とのビール等の納価交渉(卸の自社基準実施)の推移が、全国の卸業者が国税局に提出した自主基準実施状況で、ほぼ明らかになった。
これは、各国税局からの報告で国税庁酒税課がまとめたもので、それによると、自社基準による決着をみた小売業者の件数は90・7%に達し、一部自社基準による決着は4・1%、自社基準によらない決着は3・3%、交渉中のものは1・9%という状況で、全国で90%の小売店と卸売業者で、自社基準に従って新納価が決着しているものとみられる。
しかし、自社基準による決着ができなかった主な理由や主な交渉中の理由は、全国卸売中央会の調べによると次のようなものとみられる。
(1)自社基準による決着ができなかった理由=①同業他社の基準または他社の決着納価に合わせたため②他社が従来の取引条件のままであるため(事後的な旧値との値差補てんを含む)③全国チェーンのスーパー動向(未決着、不透明な決着)に影響されたため④全体的な市場価格、店頭価格が値上げされていないため⑤本部レベルで決まるため交渉の場さえない⑥GMS、SM、CVSが一方的に価格を決めるため“7”納入先の競合店(DSなど)の店頭価格、チラシ価格が上がらないため。
(2)交渉中の理由=①全国チェーンのスーパーの動向(未決着、不透明な決着)に影響されたため、交渉が難航または中断②全国チェーンのスーパーの動向(未決着、不透明な決着)により、いったん決着した自社基準から元の納価に戻ったため③全体的な市場価格、店頭価格が値上げされていないため④納入先の競合店(DSなど)の店頭価格、チラシ価格が上がらないため⑤業務用については、大手料飲店チェーンが未決着のため⑥GMS、SM、CVSが一方的に価格を決めるため“7”他卸(県外)と価格差があるため。