【福岡】三井物産が佐賀県と提携し、健康酢分野に本格参入する。県産品の育成を目指す佐賀県の意向を受け、果実酢飲料“果実家の華麗なる人々”(果実酢5品目)を開発。5月20日の発売に先立ち、同月18日、同社九州支社(福岡市)で関係者合同の会見があった。
「消費者・生活者起点の戦略を加速させるため新たな分野へ挑戦する」(同社九州支社九州マーケティング営業部長・中村鉄哉氏)もので、佐賀県内の老舗食酢製造業者が独自製法で飲みやすさ、安全・安心を追求したこだわりの果実酢を、同社の“焼酎ルネッサンス”の手法、「地場に埋もれた銘品を発掘し、消費者視点で磨き上げ、長期・安定的な成長商品に育てる」(同)スタンスで全国展開する。販売目標は、初年度2億3600万円。3年後には7億900万円を目指す。
冒頭、佐賀県福岡情報センター(福岡市)の松本幸一郎所長が、「知事の直接の指示で、佐賀県が誇る県産品の第1弾商品の開発に臨んだもので、県として販売促進、PRをバックアップしていきたい」とあいさつ。独自製法については、製造にあたったサガ・ビネガー(創業1831年、佐賀市)の右近雅道代表取締役が説明した。静置発酵により製造されたりんご酢に果汁を入れ、さらに生フルーツを漬け込み熟成させる2段仕込みで、油除去などの濾過にも布を使うなど配慮し、果実由来の香味・色を最大限に引き出し、飲みやすさを実現。「従来商品は飲みづらく継続性に欠ける」(三井物産)という問題をクリアした。りんご酢(1品目のみぶどう酢)をベースに、5種(あまなつ、いちご、ゆず、ぶどう、りんご)の果汁・果実と、ハチミツのみから成る無添加・無香料・無着色の果実酢で、安全・安心もアピールした。
商品訴求のために、「バック・グラウンド・ストーリーも創った」(デザイン担当、イメージゲート濱村哲郎社長)。自然派・健康志向で美を追求する一族の令嬢を想定し、5品目の各商品名は「甘夏家爽子」「苺家愛子」というように和名で、果実名と、その果実が持つイメージを組み合わせ表現した。各品目5倍濃縮仕様で果汁15~20%含有、賞味期限8カ月。税込み・参考小売価格は1750~2250円。販売には、百貨店「岩田屋」とのパイプが太い久保商事(福岡市)があたり、百貨店ルートで展開するほか、“焼酎ルネッサンス”商品を取り扱う酒類卸ルートも活用する。
同社が示した調査機関資料によると、黒酢・もろみ酢など飲料酢分野の市場規模は1996年10億円だったものが、2003年には130億円にまで拡大。翌04年には202億円。05年は277億円(前年比137%)にまで成長すると予測されている。