国税庁は9月28日、酒類業組合法86条の6第1項の規定に基づいて「地理的表示関する表示基準」の一部を改正し、告示した。
その要点は、(1)地理的表示の保護の対象となる酒類に「清酒」を追加した。(第1項第4号関係)。
(2)国税庁長官が指定する清酒の産地を表示する地理的表示は、当該産地以外の地域を産地とする清酒について使用してはならないことを追加した。(第2項第2号関係)
(3)清酒の真正の原産地が表示される場合または地理的表示が翻訳された上で使用される場合、もしくは「種類」「型」「様式」「模造品」などの表現を伴う場合においても、国税庁長官が指定する清酒の産地を表示する地理的表示について、当該産地以外の地域を産地とする清酒について使用してはならないことを追加した。(第2項第3号関係)
(4)その他所要の規定の整備を行った。
(5)適用は平成17年10月1日から。
国税庁は、今回の改正について次のような考え方を示している。
(1)「清酒の製法品質表示基準」では、清酒の全部が、その清酒の産地で醸造(加水調整をする行為を含む)されたものである場合に、その産地を「清酒の産地名」として表示できる旨を規定しているが、「地理的表示に関する表示基準」では、その産地規定の枠組みの中でさらに、その産地が風土などの自然的要因やその地伝来の生産技術や文化などの人的要因などに由来する確立した品質、社会的評価などをもつ清酒を生産する産地の場合に、国税庁長官がわが国で保護する清酒の産地として指定することになっている。
(2)清酒の品質の評価は、消費者の判断に委ねるべきものであると考える。したがって、地理的表示を活用し、消費者に適切な商品情報を提供することは、消費者の商品選択の判断材料の一つになると考える。
(3)地理的表示とは、清酒に関し、その確立した品質、社会的評価その他の特性がその清酒の産地の地理的な要素と結びついている場合に、その清酒の産地を特定する表示をいう。産地の地理的な要素である風土などの自然的要因やその地伝来の生産技術などは、産地ごとに異なるものと考える。したがって、地理的表示の保護の対象となる清酒については、改正案のとおり酒税法に規定される清酒すべてを対象としている。
なお、産地ごとの基準については、消費者が混乱を生じることがないよう、国税庁としてもホームページなどで広報に努めていく。
(4)清酒は、地域の自然条件などを生かした伝統的な製法を受け継いだ特色ある地酒が数多く存在することから、既に地域ブランド化しているものやこれから地域ブランド化していこうとするものがある。今回の改正は、このような状況を踏まえて、消費者の視点に立った適切な商品情報の提供および清酒の地域ブランド確立に向けた体制の整備を図るために行う。