日本蒸留酒酒造組合・九州支部、洋上でカクテルセミナー

2014年06月12日

【福岡】「焼酎でカクテルが出来るなんて!!」――。日本蒸留酒酒造組合九州支部が5月28日、「焼酎甲類」を使ったカクテルセミナーを開催(後援・読売新聞西部本社)した。博多湾レストランシップ「マリエラ」が会場の洋上セミナー。講師は世界的なバーテンダー。大ヒット映画「アナと雪の女王」にちなんだカクテルが登場し、華やいだ雰囲気のなか焼酎甲類ならではの魅力や愉しみ方を伝えた。

 参加者は女性メイン60人(うち男性9人)。応募1493人の中から抽選で無料招待された。当選率4%の人気企画だ。主催・九州支部加盟13社は、▽アサヒビール▽江井ヶ嶋酒造▽翁酒造▽鹿児島酒造▽メルシャン▽合同酒精▽サッポロビール▽サントリービア&スピリッツ▽瑞鷹▽宝酒造▽中国醸造▽福徳長酒類▽本坊酒造。

 午後7時、博多埠頭を出港。2時間にわたる、洋食フルコース付き豪華セミナーの始まりだ。講師は毎回、媚山達己さん(こびやま・たつき=熊本出身)。東京銀座・京都祇園・福岡中洲・熊本でオーセンティックバー「ベスパ」をプロデュースするバーテンダーだ。元チェッカーズ藤井フミヤさんとの対談集「カクテルトーク」を出版。参加者とカウンター越しに対話するように接し心もほぐす。

 この日は、シェーカーを使わないビルドのカクテルを教えた。比重が軽いものから入れるのがコツだ。食前のカクテル「アナ」を皆でつくる。レシピは、焼酎・ビワミン・ソーダ・レモン。ビワミンは熊本の濃縮巨峰酢。分量や注ぎ方に戸惑いながら、初めて本格カクテルを完成させた興奮で高ぶる。「超ー、楽しい」。食中には「スヴェンクーラー」(焼酎・ジンジャーエール・ライム)。スヴェンはトナカイの意。

 そして「エルサ」(焼酎・グレープフルーツジュース・ブルーキュラソー・マスカットビワミン)が登場。食後の「フローズンマンゴー」でも媚山さんの技が冴えわたり歓声が上がった。
 福岡県北九州市小倉から参加した女性は、飲用・カクテルに向く25度(20度)の焼酎甲類を初めて知った。「プラムのお酒など作っているが、カクテルが出来るなんて。レシピはネットでも分かるが、入れる順番や作り方のコツは分からない。是非家でやってみたい」と目を輝かせた。

 九州支部では焼酎甲類PRのため、梅実収穫を体験し梅酒をつくるセミナーなども企画している。