第一アルコール 「国産米醸造アルコール」展開開始

2018年11月23日

 メルシャンのグループ会社で原料用アルコールを販売する第一アルコールは、国産米由来の醸造アルコールの販売を開始した。販売するアルコールの原料は山田錦で、「完全にトレース可能」という。

 11月29日には、実際に国産米由来の醸造アルコールを使用した蔵元や使用を検討している蔵元など6蔵を招いて意見交換会を開催。蔵元から直接意見を聞くことで、より利便性が高い製品にしていきたい考えだ。

 意見交換会には、石川酒造(東京都)の前迫晃一杜氏、麒麟山酒造(新潟県)の齋藤俊太郎社長、武重本家酒造(長野県)の武重有正社長、本田商店(兵庫県)の本田眞一郎社長、本田龍祐専務、酒井酒造(山口県)の酒井秀希社長、日新酒類(徳島県)の前田康人社長が参加した。

 国産米由来の醸造アルコールに興味を持った理由について、前迫杜氏は、「なるほどそういう切り口もあるな。面白いと思った」と話す。齋藤社長は、「新潟はアル添比率の高い県だが、近年は純米ブームになっている。使っているアルコールが何なのか明らかになればと思い興味を持った」とした。また、本田社長は、「米にこだわるのならアルコールにもこだわらなければならない。米アルコールで造ったお酒の方が柔らかいお酒になる」と実際の使用感について話した。

 酒井社長は、第一アルコールからサンプルを取り寄せ、すでに製造しており、「きき酒をしてみると味がまったく違う。非常にまろやかでおいしいお酒となった。ただし値段が良い値段」と継続使用を検討しているものの価格面での要望も行った。

 また、武重社長は、「長野県でも地理的表示の指定を検討しているが、アル添も組み込んでいかなければならない。現状は山田錦だが、長野の米でアルコールができればと考えている」と要望した。

 すでに自社で山田錦を原料にしたアルコールを製造し、協議会を設立して普及を目指している前田社長は、「互いに切磋琢磨しながらも協力し、業界が良い方向へ向かっていけば」と今後の展開に期待した。

 意見交換会では、コスト面での要望が多かったものの、「アル添の偏見への良いきっかけになる」「自県の米でアルコールを作ってくれるようになれば全量自県産と言えるようになる」と今後に期待する声も多く聞かれた。

 意見交換会に参加した第一アルコールの松村俊正社長は、「各県の米を原料にアルコールを作るのは当社の大きな夢。より一層、おらが町のおらが酒になる。近年、増加している輸出にも大きく貢献するだろう。さまざまな障害はあるが、検討していきたい」と述べた。