【高知】「土佐酒で乾杯」――。高知県18全蔵の新酒を楽しめる第17回「土佐新酒の会」が4月21日(金)、高知市のザ・クラウンパレス新阪急高知で盛大に開かれた。高知県酒造組合(同市)の主催で、当初予定の定員400人を大幅に上回る620人が来場し、超満員でにぎわった。
同会は、恒例の「土佐宇宙酒」「リキュール」各コーナーやきき酒競技会に加え、鰹のタタキなど地元の自慢料理が味わえるほか、航空会社も毎年協賛。豪華賞品の抽選会もある。
会場内だけでなく、ホテルフロア全体にブースなども特設され、人だかりで「もはや手に入らないプラチナチケット並み」(流通筋)という人気。全国業界の酒イベントが参考にする先駆けにもなった。
今シーズンの酒造りについて、竹村昭彦理事長は「原料米が硬く溶けにくかった」とする一方で、高い技術力でカバー出来たと強調。その高いレベルの理由として「県工業技術センターが期間中に全蔵をまわり、全データを共有する『高知方式』」をあげる。今後も「淡麗辛口」の土佐酒にとって、とくに市販酒を中心に各地方の香味の個性が生かされ、全国的にも画一的な酒にならないよう「グルコース濃度別に審査すべき」と提言・主張していく。
官能審査では濃厚な酒が有利で、いくら料理にあう味でも淡麗は不利とされる。潮流も「全米日本酒歓評会(一般公開はジョイ・オブ・サケ)」「サケ・コンペティション」「IWC」などがグルコース別審査の方向にあるためだとしている。
会場では、竹村理事長が開会宣言し、「満員のお陰でブースが外に出されてしまい、お酒を飲むなら廊下へ」「チラシを配る前にチケットも完売してしまい、来年は要らないかも」と場内の笑いを誘い、活気づけた。県外からの来場者も多く、姫路からのJRツアー客や東京など関東・関西の参加も目立った。
来賓あいさつでは、「日本酒党名誉総裁」を務める高知県・尾﨑正直知事の代読で、商工労働部・中澤一眞部長が土佐酒は県内食料品の「基幹産業」であると強調し、「高知市」商工観光部・松村和明部長の発声で乾杯。同県の勢いを見せつけた。
