ミツカン 上期業績、日本+アジアは4期連続増収

2018年11月27日

 ミツカングループは、2018年度上期(3―8月)の業績について次のとおり発表した。

 グループ合計売上金額は、ほぼ前年並みの1193億円となった。北米事業では前年を下回ったが、過去最高売上を達成した国内家庭用食酢、納豆、つゆ・鍋つゆがけん引し、日本+アジア事業は4期連続増収となった。海外売上高(北米、欧州、アジアの合計売上高)は610億円、海外売上高比率は約51%となった。

 【日本+アジア事業】590億円、4・1%増となった。家庭用売上高は、5・0%増の457億円、業務用売上高は1・1%増の123億円となった。

 家庭用食酢は、9・9%増の147億円となり、過去最高売上を達成した。生活者の健康志向の高まりを背景に、食酢の健康機能を「酢の力」として、継続的に多様なメディアを通じて訴求してきたことにより、2018年度上期も食酢の需要を喚起することができた。また、「おいしさ」と「健康」を意識したメニュー提案を実施した調味酢「カンタン酢」シリーズが大幅に伸張したことや、「りんご黒酢」などの食酢飲料の伸長が貢献した。

 家庭用ぽん酢は、「味ぽん」:水=1:1で提案した「鶏のさっぱり煮」の提案を継続したが、11・8%増となった前年度の裏年であり、前年を下回った。

 家庭用つゆ・鍋つゆは、3・8%増の64億円となり、過去最高売上を達成した。気温の影響で「追いがつおつゆストレート」が伸長したことや、パスタメニュー「つゆボナーラ」の提案が若年層を中心に話題となったことや、新ブランド「PIN印」の第一弾「八方だし」の売上が貢献した。

 家庭用納豆は、7・2%増の126億円となり、過去最高売上を達成した。主力商品である「金のつぶパキッ!とたれ・とろっ豆」「金のつぶ・たれたっぷり!たまご醤油たれ」が好調に推移した。

 【北米事業】530億円、4・7%減となった。米国市場で近年見られる、「リアル&フレッシュ」と呼ばれる、添加物をできるだけ使わず、自然由来のものを重視するというトレンドに合致した新商品「Ragu  Simply(ラグーシンプリー)」を今年5月に発売し、順調に推移しているが、パスタソース全体では前年を下回った。また、昨年大きく伸長したオーガニックりんご酢の市場が落ち着き、食酢全体では若干前年を下回った。

 【欧州事業】73億円、0・2%増となった。「Sarson's(サーソンズ)」や「Branston(ブランストン)」といったブランドビジネスは前年を若干下回ったが、日本食レストラン等の市場伸張に伴い、日本食ビジネスは2ケタ伸長となった。