朝日酒造 東京で「久保田」記念酒発表会

2015年09月02日

 【東京】清酒「朝日山」で有名な朝日酒造(新潟県長岡市、細田康社長)は8月21日、銀座の直営飲食店「久保田」にマスコミ関係者を集め「久保田三十周年記念酒」の先行試飲会と、久保田発売30周年事業発表会を開催した。

 会の冒頭、あいさつを行った同社の細田社長は「次世代への継承が『久保田』ブランドの課題となっている中、これまでの伝統を維持しつつ、現代にマッチした酒質で『30周年記念酒』を発売する」と記念酒のコンセプトを紹介した上で、「情報発信については一段階ステージアップし、秋ごろにさまざまな施策を展開する」と発表した。

 「久保田 30周年記念酒」は9月14日に出荷予定で、酒質は純米大吟醸。洋梨やメロンを思わせる華やかな香りと、甘味と酸味が調和した上質な味わいが特長となっている。これまでの「久保田」のキレの良さ、雑味を抑えた絶妙なバランスは継承しつつも、時代のニーズに合わせた記念酒らしい華やかさを両立させた。

 同社営業部の伊藤邦良氏は「久保田会員店も世代交代が進み『久保田』ブランドを自分の酒、という位置づけが持てなくなっている。そんな中で、後継者にとっても売りたくなる酒というコンセプトで『記念酒』を発売する」と語った。

 また、30周年記念事業発表会では「久保田」を発信するさまざまなイベント企画が発表された。

 10月2日~4日の3日間は表参道ヒルズ内の各店舗とコラボレーションし「久保田」の新しい世界を体感できるイベントを開催する。10月23日~11月23日には「六本木ヒルズ」のクラブバー「ザ スターバー」が期間限定で「久保田バー(仮)」になるイベントも企画している。六本木ヒルズではライブラリー会員に向けた「久保田」による日本酒セミナーの開催も予定している。

 「久保田」の情報発信について細田社長は「今年の『久保田会』で述べた当社自身による情報発信の一環として一連のイベントを企画した。これからも新しい世代との接点づくりを積極的に進めていく」と意気込みを述べた。