サントリー 「角瓶」「オールド」など国産ウイスキーを値上げ

2023年03月27日

 サントリーは、国産ウイスキーの一部商品における生産者価格を7月1日出荷分から改定する。

 ウイスキー市場が国内外で拡大を続ける中、同社は高品質な商品を安定的に提供するため生産性の向上や物流合理化、生産設備増強に向けた積極的な設備投資など、さまざまな企業努力を行ってきた。しかし、「近年の原材料、資材、輸送費等のコストアップ影響を企業努力だけで吸収することは極めて厳しい状況」となり、加えて、さらなる安定提供に向けた取り組みとして、新たに貯蔵庫の増設を行うなどの設備投資を決定していることから、この度、価格改定を実施する。

 対象ブランドは「角瓶」「オールド」「スペシャルリザーブ」「ローヤル」の計4ブランド11品目で、缶・樽は対象外。対象ブランドの値上げは、2016年以来、7年ぶりとなる。同社では、「今後も、より高品質な国産ウイスキーの安定提供へ向けた取り組みを継続していく」としている。

 ▽サントリーウイスキー角瓶(700㎖瓶)=〈旧価格〉1590円〈新価格〉1910円〈改定率〉20%▽同オールド(700㎖瓶)=〈旧価格〉1880円〈新価格〉2250円〈改定率〉20%▽同スペシャルリザーブ(700㎖瓶)=〈旧価格〉2580円〈新価格〉3000円〈改定率〉16%▽同ローヤル(700㎖瓶)=〈旧価格〉3360円〈新価格〉3900円〈改定率〉16%

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 【設備投資】

 100億円規模を投資し、近江エイジングセラー(滋賀県東近江市)の敷地内に貯蔵庫を1棟増設する。2023年1月に着工しており、2024年10月の稼働予定となっている。現在のサントリー全体でのウイスキーの貯蔵能力は約180万樽で、近江エイジングセラーの新貯蔵庫が完成する2024年末時点では、約200万樽になる見込み。