サントリー 「-196℃瞬間凍結」を発売

2023年03月07日

サントリーは2月28日、2023年RTD・リキュールスピリッツ事業戦略発表会を開催し、同社・常務執行役員の森本昌紀スピリッツカンパニー社長らが説明した。

2022年の同社・スピリッツ事業は、売上金額で前年比108%で着地。2023年は、「リーディングカンパニーとして、スピリッツ市場をけん引し、ものづくり技術と多彩なポートフォリオを活かし、絶えざる価値創造を行う」(森本社長)ことで、スピリッツ市場が対前年102%と予測するなか、同社は103%を目指す。

同社・執行役員RTD・LS事業部の鈴木あき子部長は、「これまでもさまざなな価値で成長してきたRTDは、酒類の需要拡大に向けて今後、重要なカテゴリー」と指摘。2023年のRTD戦略については、「若年層のトライアル獲得」「ノンアルシーン拡大」「食中酒としての価値強化」の3つのテーマで飲用機会の創出を図っていく。

「若年層のトライアル獲得」については、発売4カ月で早くも140万ケースを達成した「バー・ポームム」と「ほろよい」を軸にエントリー拡大を図る。

「ノンアルシーンの拡大」については、発売2年目も大幅に伸長した「のんある晩酌」と「のんある気分」で食事中やリラックスのシーンで市場拡大を図る。

「食中酒としての価値強化」については、「こだわり酒場」ブランドと「翠」に加えて新商品で飲用機会の創出を図る。2022年に売上高100億円超のブランドに成長したサントリージン「翠」は、さらなる食中訴求の強化と業務店での接点拡大などでおいしい「翠ジンソーダ」体験を創出するなどを行い、2025年までに150億円を目指す。「こだわり酒場」ブランドは、定番商品のリニューアルを行うほか、焼き鳥とレモンサワーをセットで提案する「トリレモ」プロモーションによる酒場の価値提案と新たな酒場の味「こだわり酒場のタコハイ」でユーザー拡大を図る。さらに「-196℃」ブランドの「本当に美味しい、甘くないチューハイ」というブランド価値を活かし「-196℃瞬間冷凍」を新たに発売する。従来よりも低度数の果実浸漬酒のみを使用することで、皮や種に含まれる果実本来のうまみ・複雑味をより多く抽出することに成功した。「-196℃」ブランドは、製法の独自性と力強い果実感が評価され、オーストラリアや中国といった海外でも評価が高まっていることから、今後はブランドのロゴを新しくし、グローバルでの統一を図る。鈴木部長は、「今後は、フラッグシップブランドとして育てていく」と述べた。