【鹿児島】９月２日、濵田酒造（濵田雄一郎社長、本社・いちき串木野市）が本格芋焼酎「海童 焼き芋」を全国発売する。焼き芋仕込み商品は海童ブランド初。若い女性らで沸く焼き芋ブームを捉え商品開発を進めた。仕込みに話題の新品種芋シルクスイートを用いた。“ほっと de 香る！”とアピールし「伝統的なお湯割文化をお洒落に楽しんでもらう」提案に力を入れる。８月26日同社でメディア対象の試飲会を開き発表。併せ懇親「だいやめの会」（昨年同時期開催に続き２回目）もあった。
２０１８年、創業１５０周年の節目に表明した「濵田酒造にしか造れない革新的な焼酎を創る」決意に沿う、大型第２弾商品。第１弾は同年発売の本格芋焼酎「だいやめ～DAIYAME～」。ライチのように香るのが特徴で、サンプリングや試飲会など感動体験DAIYAMEキャンペーンを今年は３万人規模で展開中だ。
新発売「海童 焼き芋」に用いるシルクスイートは通常のさつまいもに比べ糖度が高く、焼き芋にすると滑らかさと甘さが際立つ。焼き芋仕込み製法で「上品な芋の甘い香りと柔らかく滑らかな口当たり、焼き芋の香ばしい余韻を堪能できる酒質」を実現した。焼酎５対お湯５のお湯割りがお薦め。お湯を先に入れたり、70℃程度まで冷ましてから焼酎を注ぐ等、まろやかで香ばしい味わいが一段と広がる美味しい作り方も発信する。食中酒としてもお薦めで、ポークソテーや蒲焼きなど味付けの濃い料理から、焼きなすや天ぷら、鍋料理、スイートポテトなどのスイーツにも相性が良いという。
さつまいものフォルムを際立たせたシンプルでインパクトのあるラベルデザインで焼き芋仕込みを表現した。
▽原材料＝さつまいも（鹿児島県産）・米麹（国産米）▽アルコール度数＝25度▽容量／希望小売価格（税抜）＝９００ml／１２８０円
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濵田社長は「焼酎市場が冷え込む中、新しい時代を担うブランドとして期待してほしい。酒類の嗜好は多様化・分散が加速し、真剣に海外市場へ向き合っていかなければならない。ただ急成長で全国へ広がったマーケットを維持しており心強く、国内マーケットでも十二分に展開できると確信している。ＲＴＤに押されているが、本格焼酎らしく飲んでいただく文化を若い人へ提供したい。九州の焼酎は主力産地で主力（原料）品種が違うが同盟軍だと思っている。タッグを組み本格焼酎の歴史観・価値観を伝えていきたい」と語った。
同氏は現・鹿児島県酒造組合会長。輸出促進を目指す議員連盟との連携活動、ＷＳＥＴでの薩摩焼酎ＰＲ、クラマスターメンバーの来年２月来鹿にも触れ「戦略的布石が打たれつつあり（県内組合員）１１４社が切磋琢磨し世界の蒸留酒マーケットを日本の麹・生活文化の焼酎で切り拓いていきたい」と言葉を重ねた。