西日本酒類販売・長崎日酒販、食の提案会

2015年12月09日

 【長崎】長崎の酒類卸2社、西九州酒類販売(光冨英造社長、長崎市)と長崎日酒販(牛島淳社長、西彼杵郡時津町)が11月17日、長崎市のベストウェスタンプレミアホテル長崎で「酒と食の提案会」を開催した。愉しさ満載の試飲試食展示会は共同企画で9回目。来場520人のうち飲食店が69%、酒販店が31%を占めた。両社が長崎県内の飲食店にローラー案内の結果で、得意先フォローや新規開拓にもつなげる。

 今回のテーマは“よかばい!ジャパン・プレミアム”。長崎県産品をはじめ日本の逸品を集め、ブース出展メーカーは約100社に及び、商機を掴むセミナーもあった。西九州酒類販売光冨社長は「ぷち贅沢からもう少し上」を求める志向拡大に期待。長崎日酒販牛島社長も「少しグレードが高いもの」の動きに確かな手応えを感じている。

 世界遺産認定などで長崎県への全国・世界からの注目度は高まるばかり。両社長が意欲を示すのが県産酒の拡売だ。“飲んでみんね長崎!!”ブースでは県酒造組合が蔵元を網羅する25社の一押し清酒・焼酎25品を出品したほか、15社ほどは単独出展でもPRした。にごり酒を集めたコーナーもあり、特産食品類の大直売会も催された。

 県産酒振興については長崎県が県産品愛用推進活動を展開中。常時3種類以上の県産清酒・本格焼酎を提供している飲食店が対象の「県産酒指定店」が392店あり、10月1日~12月12日の期間、県産酒注文・スクラッチくじで県産酒が当たるキャンペーンを実施している。会場では指定店募集を行った。

 需要が高まるワインは、九州産ワインを揃えたほか、厳選ニューワールドワインも。年末へ向け“シャンパンVSイケメンスパーク特集”でも盛り上げた。外国人観光客向けインバウンド商材提案では抹茶関連の市販商品、清酒やワインなどをベースとしたリキュールを集めた。長崎初上陸のクラフト樽生ビールや、樽熟成焼酎の特集もあった。

 セミナーは、①商売繁盛!!動画・SNS活用(「経営戦略竹下塾」代表・竹下こう也氏)②ビール「うまさの秘密アカデミー」(キリンビール福岡工場醸造長・泉賢一郎氏)。スマホ時代の到来で動画・SNSの発信効果は大きく、商品のストーリーを伝える武器になる。「視聴者は世界規模」。北大路魯山人の孫に祖父の思い出を語らせる動画で、愛したビール小瓶のアピール力は増す。地域の酒にまつわる①歴史②文化③芸術を取り入れ、顧客満足度を高め来店や購買につなげる動画発信のコツも指南した。