岡山、三千鶴破産

2014年08月06日

 【岡山】岡山県の老舗酒造メーカー、三千鶴酒造(倉敷市)が6月26日付で岡山地裁の倉敷支部から「破産手続き」の開始決定をうけ、事実上倒産したことが分かった。同月17日に同地裁に申し立てており、「負債総額」は2億1900万円という。

 「破産管財人」は、吉野法律事務所(岡山市)の吉野夏己弁護士。資料などによると、破産した「三千鶴酒造」は明治44(1911)年創業で100年を超える老舗の酒造会社だった。

 地元関係者らの話によると、同社は奈良県の酒造会社と提携し、「大和の鬼ころし」などのブランド名でストロー付き180mlパックを発売。同製品を主力に液化仕込みも採用したほか、「焼酎」や「リキュール」など製品の多角化を図った。

 業績を拡大したものの、やがて売上低迷や設備投資による借入金の負担を招き、厳しい経営状態だったと見られる。業界関係者は「焼酎やリキュールなども発売したが、安いパック商品を主力にしていたため赤字だったようだ」と財務状況の苦しさを指摘している。