アサヒグループホールディングスは連結子会社が所有する中国の杭州ビールおよび浙江ビールの全出資分を華潤雪花ビールに売却すると発表した。
同社の中国ビール事業は、青島ビールとの提携を軸にブランド拡大を目指し、55%を出資する杭州ビールも青島ブランド製造受託で生産数量の拡大を図っていた。しかし、昨年11月に杭州ビールの中国側株主が公開入札で保有する持分を売却。華潤雪花ビールが落札し合弁体制となっていた。
以降、関係構築に向けて交渉を続けてきたが、「これ以上の交渉継続は杭州ビールの雇用維持に支障を与え、株主が不安定な状況で企業経営継続は企業価値が減少する」(アサヒ)と判断し、今回の売却に至った。
売却価格は、杭州ビールが2億7000万元、浙江ビールが3000万元で合計3億元(約37億5000万円)。なお、両社の有利子負債2億1570万元は華潤雪花ビールが全額を引き継ぐことで合意している。
