自由民主党の衆参国会議員45人で構成する議員連盟「街の酒屋さんを守る国会議員の会」(会長・田中和徳衆議院議員)は7月21日、国税庁の川北力長官に対し「酒類小売業の健全な発達と適正な飲酒環境の整備等」に関する申し入れを行った。
申し入れ書では、「酒類小売業界を取り巻く環境は、近年の経済不況ならびに東日本大震災などの影響を受け、酒販店の経営は大変困窮している。また、市場活性化策であった免許制度緩和によって酒類販売場の増加に伴い過当競争が激化し、安易で安価な酒類の販売による飲酒誘引が横行し、酒販店は著しく影響を受けている。この不公正な取引方法などによって、未成年者飲酒や飲酒運転、アルコール依存症などの社会問題をも惹起させている」と指摘。そのため、「酒類小売業者の健全な発展と飲酒環境整備については、WHOなどの提言からも、国内の飲酒環境、酒類の販売実態を斟酌し、国民の健康、公共の福祉に資する慎重かつ適切な対応を取るべきとされていることから、行政機関に要望するものである」とした。
要望項目は次の3点。
(1)公正な取引環境の整備=酒類販売などに係る不公正な取り引き、不公正な競争が後を絶たない現状に鑑み、独占禁止法の厳正な運用と併せて、国の貴重な財政物資であり、酒類の致酔性という商品特性を持つ酒類については、公正取引委員会との協力スキームと同時に同様な権限を持つ所管官庁としての法管理を行うこと。
(2)国民の健康、青少年の健全な発達のための適正な飲酒環境整備=酒類産業の健全な発達と国民の健康、青少年の健全育成に寄与するためのWHOの提言を踏まえた日本の飲酒環境を構築するための国際的整合性のある免許制度の運用基準を整備すること。
(3)東日本大震災に係る酒類産業への支援=「酒税の保全および酒類業組合法などに関する法律」に基づき設立された全国の小売酒販組合、酒類小売業者並びに関係者が著しく被災を受けている。これらが酒税保全はもとより国民の飲酒環境整備に大きく寄与してきている団体であることから、組合法92条の交付金の交付の措置を取り事業再建を推進すること。
