7月に岩手で醸造機器展示会 南部杜氏夏期講習会に合わせ開催 

2011年04月11日

 【京都】関西醸造用品組合(高木敏弘理事長)は4月1日、左京区の料亭「菊水」で平成23年度春季総会を開催した。

 高木理事長はあいさつで「日を追って震災の影響が出始めている。資材の不足、停電の影響によって首都圏の業務用市場に人が出ないため、酒類の需要に大きな影響が出ているという話も聞く。今後、影響がさらに広がるのではないかと危惧をしている。一方、被災地の岩手県で今年7月に開催される南部杜氏協会の夏期酒造講習会が今年100回を迎えることから、記念事業として行われることになり、これに合わせて醸造機器・用品の展示会開催の要請があった。当組合もこの展示会に全面的に参加することを決めた。被災地の復興の意味も込め、盛大なイベントにしたいと思っているので、協力をお願いしたい」と述べた。

 議案審議では平成22年度事業報告、収支決算報告、23年度事業計画案などの諸議案を審議。いずれも承認可決した。任期満了に伴う役員改選では高木理事長をはじめ、村上修、川村純市副理事長ら、現執行部の留任を決定した。高木理事長は「2期任せていただきながら、大きな成果を上げていない。もう1期やれということなので、業界が少しでもよくなるよう全力を尽くすので協力をお願いしたい」と3期目に向けての決意を述べた。また、組合の総意として全国醸造機器工業組合、関東醸造用品組合と共同で日本酒造組合中央会に対し、被害蔵元の復興に向けて義援金を贈呈することも決めた。

 南部杜氏協会夏期酒造講習会は7月28、29日の2日間、岩手県花巻市石鳥谷町で開催される予定で、醸造機器・用品展示会は講習会会場に近接する石鳥谷アイスアリーナを会場に行う予定。出展は全国醸造機器工業組合、関東醸造用品組合、関西醸造用品組合に加盟する醸造機器・用品メーカーが行う。当日は南部杜氏協会会員のほか、全国の酒造メーカーオーナー、酒造技術者など、多数の来場が予定されている。