小売酒販組合中央会 50億賠償求め控訴

2010年12月20日

 全国小売酒販組合中央会は12月9日に開いた臨時総会で、クレディ・スイス銀行と同行元社員の日下部治郎氏、金融ブローカーの砂古健氏の3者に対して行った損害賠償訴訟の判決に対する今後の対応を検討し、クレディ・スイス銀行および日下部氏に対して控訴することを決定した。控訴賠償額は50億円。

 この裁判では、東京地裁が11月30日に判決を言い渡し、砂古被告に対してのみ約151億円の支払いを命じ、クレディ・スイス銀行および日下部氏に対しては原告の請求をそれぞれ棄却している。判決を受け小売中央会では臨時総会を開き今後の対応を検討。「年金加入者の心情を思い、また判決内容に不信な点もある」とし、棄却されたクレディ・スイス銀行および日下部氏に対して控訴を行うことにした。

 約151億円の賠償を言い渡された砂古氏に対しては、中央会からは控訴は行わず、「砂古から控訴がなければ回収調査からできる回収行為と費用負担を考慮の上、回収を実行する」(小売中央会)としている。