【東京】薩摩地方の焼酎や食品を取り扱う合同会社山櫻(サンオウ・東京都渋谷区)は、鹿児島県産のさつま芋と米、そして水を原材料としたいも焼酎「さん櫻」を発売しており、その味わいと京都の友禅会社のデザイナーによる華やかなボトルのデザインが好評を博している。
「さん櫻」は、“鹿児島県産の自然栽培”にこだわり、さつまいもと米麹、水を原材料とするとともに、添加物を一切使用せず、キレの良い味わいを生む白麹と甘みを強調する黒麹を独自配合し、ふくよかな香りと甘みをたたえながらもさっぱりとした口当たりを実現している。
同社では、「豊かな香りと甘みを宿しつつ、まろやかでキレのいい理想の薩摩焼酎を提供したい」との思いのもと、味わいだけでなく原材料にもこだわった焼酎を追い求めた。その結果、国産米にこだわり土にこだわった焼酎づくりを行う原口酒造(鹿児島県日置市吹上町)の協力によって商品化した。
容器にはブルーのクリアボトルを使用し、デザインには京都・室町の友禅作家・喜久田友紀氏による“咲き誇る桜”が配されており、ボトルの青さとあいまって、その華やかさが際立っている。
山櫻の鈴木美千代代表は「さん櫻」について、「地元である薩摩の文化を広めるため、そして新しい飲み口の焼酎を多くの人に味わってもらいたい思いでこの商品をつくった。自然栽培にこだわる原口酒造、そして友禅作家の喜久田友紀氏とのコラボレーションによりすばらしい商品ができあがった。現在、関東のホテルや料亭で取り扱っていただき、非常に好評を得ている。今後、さらに多くの方に“渋谷生まれのいも焼酎”を飲んでもらいたい」と商品開発の目的を示した。
同社は、黒瀬杜氏の娘として育った鈴木美千代代表が焼酎をはじめとする薩摩地方の文化を広めることを目的として設立した会社で、鈴木代表は、「130年以上続く黒瀬杜氏一族の技術により、焼酎を日本酒と並ぶ国酒に育てる一役を担いたい」と語る。
桜の季節は去りつつあるが、華やかなボトルの中では、今もなお桜が咲き誇っている。