業酒連が全国大会 意見交換で課題に取り組み

2007年06月08日

 【東京】全国酒類業務用卸連合会(樋口年克会長)は5月23日、第21回全国大会を港区のホテルオークラ東京で開催した。

 樋口会長はあいさつに立ち、「当連合会も20周年を迎えた。ここ10年間ほどで我が業界は激変している。連合会員から、現段階での業界内の問題点に関して聞いたところ、ビールの利益の低さを指摘する声が多かった。新取引制度の導入により、小売価格の是正された部分もあるが、そうでない部分もまだ多く、ここは今後の課題といえる。当連合会は、会員同士がつながり、話し合うことによって20年続いてきた。これからも皆の力を合わせてがんばっていきたい」と今後の同連合会のあり方を示した。

 続いて議事に移り、平成18年度事業報告、平成19年度予算案などについていずれも可決承認。また、今年度の事業方針について、“1”業務用卸免許の確立“2”ビール価格改訂推進運動の展開“3”ビール容器回収手数料改訂推進運動の展開“4”業務用酒類、食材商・物流のための全国NETワークの構築“5”全国酒類業務用卸市場で起きている問題点の定期的かつ組織的収拾“6”特約卸店の業務用市場進出阻止運動の展開“7”業酒連開発商品販売の強化――の7項目を取り上げ、「業界内にはさまざまな課題や問題点がある。その大部分が、生産者に関連した事項で、さらに行政に考え方を問わねばならない事項でもある。今年からわれわれは、従来のお願い形式ではなく、正々堂々と意見を交換し、是々非々でわれらの立場を主張すべきである」と訴えた。

 また、役員改選を行い、新会長に谷口満勇氏が就任した。谷口新会長は、「当連合会は、会員の心が一体となって、それが原動力となり会を動かしている。これからも皆の協力をお願いしたい。市場激変の最中だが、量から質への転換をさらに図り、会を成り立たせていきたい」と就任あいさつを行った。

 同日開催した懇親会には、ビール4社の社長をはじめ、約120人の来賓が出席した。