ニッカウヰスキー 日本と欧米で限定シングルモルトウイスキー発売

2017年09月29日

 【東京】アサヒビールはニッカウヰスキーが製造するシングルモルトウイスキーの限定商品を日本市場と欧州・米国市場に向け発売する。

 日本向けに発売するのは「シングルモルト余市・シングルモルト宮城峡 モスカテルウッドフィニッシュ」(各700mlびん)で、9月26日から各3500本の数量限定で発売する。

 同商品は、ポルトガル南部のセトゥーバル地区で栽培されたぶどう品種・モスカテル種で造られた酒精強化ワインの樽に、余市・宮城峡それぞれのシングルモルトウイスキーを詰め、さらに一年間貯蔵・熟成させて仕上げた。「シングルモルト余市モスカテルウッドフィニッシュ」は、レーズンのような甘さとモルトの香ばしさ、ハチミツを思わせる甘いコクと果実味あふれる味わいに加え、樽のビターさとピートの長い余韻が特長。「シングルモルト宮城峡モスカテルウッドフィニッシュ」は、マスカットを思わせるフレッシュな香りとモルトの香ばしさ、樽の香りと調和したフルーティーな味わいに加え、樽のビターさと甘くコクのある長い余韻が特長という。

 また、欧州・米国市場向けに発売する「シングルモルト余市・シングルモルト宮城峡 ラムウッドフィニッシュ」(欧州市場向け各700mlびん、米国市場向け各750mlびん)は今年11月以降発売する。販売数量は欧州・米国合計で各3500本となる。

 同商品は、ニッカウヰスキーが厳選したラム樽に余市、宮城峡それぞれのシングルモルトウイスキーを詰め、さらに1年間貯蔵熟成させ仕上げた。ラムフィニッシュならではの熟したフルーツを思わせる甘さが付与したシングルモルトウイスキーで、複雑で豊かな香味を楽しんでもらうため冷却ろ過を行わずボトリングした。

 9月13日に開いたテイスティング会で、同社は「近年、ウイスキー市場は拡大しているものの、国産プレミアム価格帯(2000円以上)については原酒不足の問題もあり97%と前年を下回っている状況だ。原酒は仕込んでいる最中ではあるが、出荷調整しながらもこうした限定商品を発売しながらニッカの価値向上、ブランドの鮮度を保っていきたい」とした。また、「海外はラムの需要が高い」として国内と欧米向けで異なるフィニッシュとしたことについて説明した。