西条酒造祈願祭

2016年12月08日

 【広島】広島・西条地区の酒造メーカーで組織する「西条酒造協会」(前垣壽男理事長)は11月24日(木)、本格的な酒造期に入ったのを受けて「酒造祈願祭」を東広島市西条町西条の松尾神社で厳粛に執り行った。各社の杜氏や各界代表ら約50人が参列し、良質の酒造りと安全醸造を祈った。

 「松尾神社」は、JR西条駅すぐ北側の「御建(みたて)神社」境内横にあり、全国各地でお酒の神様を祭っていることで有名。この日、紅葉が色づきながらも風が強く落ち葉が舞うなか、午前中の外気温は11度。冬場の寒さに慣れている蔵元関係者でさえ「今日は冷え込む」と本格的な酒造りシーズンの到来を感じさせた。

 「西条酒造協会」は、桜吹雪(金光酒造)、賀茂泉、賀茂鶴、亀齢、西條鶴、山陽鶴、白牡丹、福美人の8社で構成。「祈願祭」には酒蔵の代表や杜氏ほか、各界を代表して東広島市の藏田義雄市長をはじめ西条税務署、酒類総合研究所、地元の卸酒販組合、小売酒販組合、商工会議所、広島銀行西条支店、日本通運の代表者らが参列した。

 神前では、厳かな雰囲気で儀式が営まれ、「祝詞」や「玉串奉天」など神事を通して神官が祭壇を前に醸造の安全などを祈願。前垣理事長のあいさつのあと、「御神酒」がふるまわれ、参列者たちは気を引き締めていた。

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 【前垣理事長あいさつ】

 「いよいよ仕込みが始まり、これから各社の酒造りが本格化する。1日1日、酒蔵の屋根からコメを蒸す白い蒸気が見え、『いよいよ来たな』と実感をもつ」

 「毎年、同じことの繰り返しだが、これが酒造りで、この繰り返しがわれわれの酒を守る。本日のこの祈願祭を機にみんな一丸となって事故のないようにして頂きたい」