キリンビール 太陽光発電システムを新たに3工場に導入

2006年04月05日

 キリンビールは、CO2などの温室効果ガス排出削減への取り組みの一環として、自然エネルギーを利用した太陽光発電システムを、2月20日に福岡工場、3月1日に広島ブルワリー、3月16日に横浜工場に導入した。
 2005年6月に稼働した神戸工場のほか、キリンビバレッジ株式会社の湘南工場でも3月22日から稼働しており、今後導入予定の取手工場、岡山工場を含め、2007年3月までにグループ会社を含む計7カ所で、太陽光発電システムが稼働する予定。
 今回システムを導入した3カ所と、昨年から稼働している神戸工場の太陽光発電システムは、独立行政法人の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO技術開発機構)「太陽光発電新技術等フィールドテスト事業」の支援を受けて設置したもの。今後、システムの長期運転を行い、各種運転データを収集・分析するなどして、太陽光発電システムの有効性を実証するとともに、国内での本格的な普及に向けたNEDOとの共同研究を進めていく。
 今回3カ所で導入した太陽光発電システムによる年間発電量は、福岡工場と横浜工場の広報ゾーンおよび広島ブルワリーの年間使用電力量の約2%に相当する約5万kWh(見込み)となる。環境負荷低減効果はCO2排出量で約15tの削減となり、これは、石油消費量に換算すると約1万2000Lで、同じく約4・4ヘクタールの森林が一年間に吸収するCO2の量にも相当する。
 同社では、環境への取り組みをCSR(企業の社会的責任)の重要な活動と位置付け、中でもCO2などの温室効果ガスの排出量削減を、重要な行動目標と定めている。2010年に1990年比で総量・原単位ともに、25%以上削減という目標を掲げ、すでに目標を達成している総排出量とあわせて、原単位でも2007年までに前倒しでの達成を目指す。