北九州の酒類卸、9社共同で「ふくおかの地酒を味わう会」

2016年09月27日

 【福岡】北九州地区の酒類卸業者が連携し企画した、福岡県産酒の試飲会「ふくおかの地酒を味わう会」が9月11日、北九州市小倉北区のKMMビルであった。地元はもとより県内全域の16蔵が出展し、日本酒や焼酎、リキュールなど約80種を紹介。同地区の酒販店・飲食店関係者ら約190人が来場した。

 主催は福岡県卸酒販組合。福岡県酒造組合が協力した。実際のイベント運営は「北九州酒類卸協議会」が担った。同種の試飲会開催は初。県卸組合・酒造組合が「ひやおろし」など共同企画商品の開発や販促で連携を深めるなか、同地区卸がさらに需要創造につなげる契機をつくった格好だ。

 協議会は従来、市場問題などの課題にあたる組織で、北九州市・行橋市・中間市などの9社=▽赤田酒類販売▽安部酒販▽カヤ▽倉松酒販▽京築酒類販売▽コゲツ産業▽星隈商店▽ヤマエ久野酒類福岡支店▽若松酒類販売=が加盟している。

 今回の企画について協議会代表の大鶴真一氏(京築酒類販売社長、県卸組合副理事長)は、福岡市で酒販店・飲食店対象に「ひやおろし」試飲会が開かれていることに触れ「北九州で再度PRしたかった。それに城島(じょうじま)や筑後など県内の銘醸地は遠く、造られるお酒のことが当地ではまだまだ知られていない。県産酒をもっと知っていただきたいと思い企画した」と話す。「酒販店さんや飲食店さんには新しい商材を発掘いただき、もちろん卸の売上げにつなげたい」。

 開催費用は組合活動費で捻出。蔵元の協力もあり参加無料とした。会場では“初めて”の蔵元との出会いがあり、対話を重ねながら商品を試す姿が見られた。蔵元にとっても熱心な店と出会うなど売り込みの糸口を見いだす機会となったようだ。