ミツカンがメディアイベント開催

2016年07月14日

 【東京】ミツカングループは7月6日、千代田区の楠公レストハウスでメディア向けイベント「江戸から現代へつながる食と調味料」を開催した。

 冒頭、あいさつに立ったMizkanPartners広報部次長の長井健氏は「当社は200年の歴史があるが『買う身になって、まごころこめて、よい品を』『脚下照顧に基づく現状否認の実行』という2つの企業理念を大事にしている」と紹介を行った上で「昨今、外国人観光客の増加で世界から和食文化に注目が集まっている。しかし、それを迎える日本人の米の消費量、基礎調味料の使用量が減少している。海外の人々に文化を発信するスキルが不足しているのではないかと感じることが多い。今回のイベントを通して、和食文化の発信を考えるきっかけになることを期待している」と語った。

 続いて日本家政学会食文化研究部会長の大久保洋子氏が「江戸にみる食と調味料」と題し講演を行った。

 その中で大久保氏は、平安時代までさかのぼって調味料の歴史を紹介。江戸時代に一気に調味料文化が花開いたとし、「調味料があったからこそ、四季折々の豊富な食材を食べられるようになったといえる。江戸時代に現代の和食文化の基礎が出来上がった」と説明を行った。

 次に、Mizkan取締役MD本部長の石垣浩司氏が「粕酢と江戸前握り寿司」と題して、同社の歴史の紹介を行った。その中で石垣氏は「江戸時代に当社の原点といえる酢造りを開始した。粕酢『山吹』は握り寿司に最適なお酢として、全国に広がっていった」と当時の文献を紐解きながら、現代へ繋がる同社の歩みを紹介した。

 イベントには江戸時代の調味料と調理法を活用した料理の試食も行われ、調味料の奥深さを再認識する会となった。