南九州酒販 福岡で鹿児島県産焼酎の大試飲会

2016年01月28日

  【福岡】焼酎への熱冷めず――。1月20日、福岡市のソラリア西鉄ホテルで酒類卸・南九州酒販(永吉孝社長、本店・鹿児島市)が主催する一般消費者対象の有料イベント「鹿児島県産『薩摩焼酎・黒糖焼酎』大試飲会」があり2500人が来場した。日本最大級の鹿児島県産焼酎の祭典で、3回目。出展は鹿児島県内の焼酎蔵をほぼ網羅する83蔵元。存分に試飲が楽しめる対象焼酎は約660銘柄にも及んだ。年々最多来場者数を更新しているほか、自分なりのお気に入りを見つけたいとの傾向も強まっている。出荷販売統計からはうかがい知れないことだ。現状あふれる情報ではニーズを満たしていない格好で、焼酎の魅力を伝える情報発信の強化や提案、飲用契機となる出会いの場創出にまで踏み込んだ需要喚起が求められている。2月17日、東京でも初めて大試飲会を開催する予定だ。

1月20日13時~20時「鹿児島県産『薩摩焼酎・黒糖焼酎』大試飲会」(主催「南九州酒販」<本店・鹿児島市>、後援=鹿児島県・鹿児島県酒造組合・鹿児島県観光連盟・西日本新聞社・南日本新聞社)への来場者は2014年約1900人、15年2600人。今回は前売りでチケット1900枚を販売し、早くから前回並み盛況の見通しが立っていた。

 ミス薩摩焼酎・森万由子さん、ミス奄美黒糖焼酎・﨑本彩さんも駆けつけ華やいだ雰囲気。開場を待つ人の熱気が伝わる。永吉社長が出展者に語りかけた。「各蔵の個性あふれる焼酎を十分に楽しんでいただき次のステップにつなげよう」。

 会場を埋め尽くす83蔵元・660銘柄の出展は圧巻。蔵元所在地のエリアごとに揃え、また黒糖焼酎を中央でPRするなど同社の配慮が垣間見える。同社と蔵元でつくる「薩摩本格芋焼酎生産者協議会」の共同企画・統一ブランド芋焼酎「アイスなお酒」「恋する焼チュウ」「春薩摩」も紹介した。さつまあげや黒豚なんこつ、そらまめなど“鹿児島の味”試食コーナーも充実の内容だ。

 ブースでは蔵元関係者が来場者と会話を重ねる。若年層の姿もあり、蔵を訪ねるようにブースを巡る女性グループはとても楽しそうだ。利き酒チャレンジコーナーや、鹿児島にまつわるクイズ大会もあった。地理的表示「薩摩」周知のため企画したのが紙飛行機で薩摩認証マークを狙うゲーム。「恋する焼酎トークショー&BAR」には鹿児島大学履修証明プログラムで「焼酎マイスター」の資格を取得した磯部せいらさんが登場し焼酎の魅力を語った。今やニューヨークの居酒屋でも流行っている焼酎。「造っている人が素晴らしい。ラベルに蔵の住所があるので是非訪ねて」と感動体験となる蔵巡りを勧めた。さらにBARがオープン。黒麹焼酎にチンザノドライを合わせる「ブラックマティーニ」など4種のカクテルを試してもらった。

 イベントでは同社の「鹿児島の焼酎検索サイト」をデモンストレーションでPR。蔵元ごとに買える店・飲める店も紹介した。“本格焼酎は女性の味方”糖質ゼロ・プリン体ゼロは当たり前、「薩摩焼酎」で血液サラサラ、のアピールも重ねた。

 来場者には全員に厳選焼酎と特製焼酎グラスがプレゼントされたほか、アンケートに答えると抽選で1・8?83本の焼酎が当たるスペシャル企画もあった。