一本義久保本店 大吟醸酒「事無笑酒」発売

2023年06月01日

 【福井】一本義久保本店(勝山市)は、「米・米麹・醸造アルコール」のすべての原材料を、福井県オリジナル高級酒米「さかほまれ」を使用して醸造した大吟醸酒「一本義 別撰 事無笑酒(ことなえぐし)」を6月6日から限定発売する。

 大吟醸酒など、日本酒の酒精強化(アルコール添加)に使われる醸造アルコールは、サトウキビなどのモラセスを原材料としたアルコールが一般的となる。同商品では、その醸造アルコールにモラセスアルコールではなく、「さかほまれ」を原材料とした〝自社製造・米アルコール〟を使用した。

 同社では昨年4月から、リブランド発売した高級酒シリーズ「ココデシカ、ウマレエナイ、極み」において、福井テロワールへのこだわりのもと、使用原料米を「さかほまれ」に特化。醸造する酒は、精米歩合30%の最上級クラスの大吟醸酒に限定した。今回の「一本義 別撰 事無笑酒」は、福井テロワールへのこだわりを最大限に追求し、大吟醸造りにおける酒精強化を、より魅力的な特徴にしたいとの思いから、醸造アルコール自体も福井県オリジナル高級酒米「さかほまれ」から生み出すこととした。

 その醸造アルコールの製法は、大吟醸酒の酒仕込みとは別に、「さかほまれ」で純米酒を醸造し、その純米酒を単式蒸留器で蒸留して造る。この自社製・醸造アルコールで酒精強化をした大吟醸は、「ココデシカ、ウマレエナイ、極み」シリーズならではの〝たおやかな甘みが、ふわりと消えていく口中感〟とともに、香りの奥深さと口当たりの優しいまろみを、より感じる仕上がりとなった。

 同社では、「近年、純米系の日本酒へのポジティブなイメージに比し、大吟醸をはじめとするアルコール添加系の日本酒はネガティブイメージが先行していると感じている。同商品を通じ、すべての原材料を酒蔵の地元で収穫するテロワールの魅力とともに、酒精強化を施す大吟醸酒だからこそ醸し出せる、クリアで透明感に優れた香味の魅力を再発見してもらえるよう努めたい」とコメントしている。

 ▽アルコール分=17%▽容量=720㎖びん(化粧木箱入り)▽発売時期=年に2回(6月、11月)▽販売本数=600本(2023年6月期)▽小売価格(税抜)=5000円▽販売先=「ココデシカ、ウマレエナイ、極み」シリーズ販売店にて