熊本の酒推進委員会 愛してます熊本のお酒!!

2019年07月12日

 【熊本】熊本県内26店の酒販店で組織する「熊本の酒推進委員会」(平山聖剛会長=熊本市「平山酒店」社長)が6月23日、熊本市のANAクラウンプラザホテル熊本ニュースカイで「くまもとの日本酒・焼酎を楽しむ会~愛してます!くまもとの酒の夕べ~」を開催し定員一杯500人の来場で沸き立った。

 “地の酒”愛飲喚起の会費制酒会で13回目。熊本地震の年は開催断念を余儀なくされ、以降再開からはメッセージ“酒の繋がりをみんなの力に変えて”を発信している。

 熊本県は日本酒と焼酎が共存する美酒のメッカ。昭和28年ごろ分離実用に至った熊本酵母は吟醸酒造りの礎となった。「球磨」焼酎(本格米焼酎)は世界ブランドGI。500年の歴史を有し、県南の人吉・球磨地域に28もの焼酎蔵が集積している。

 開催には熊本小売酒販組合が協力。県内蔵元が加盟する熊本酒造組合・球磨焼酎酒造組合後援のもと、日本酒は全9蔵、球磨焼酎は17蔵が出展。日本酒約30種、球磨焼酎及び焼酎ベースリキュール約60種を揃えた。

 「たくさんの種類のお酒が飲めるのが嬉しい」と参加者。地元素材を活かした料理も楽しみ、造り手との会話も重ねた。「全蔵制覇の人が100人を超すのでは」と主催者。前回から実施の蔵元ブースめぐりスタンプラリーのこと。新たな出会いの機会を格段に増やしている。

 震災以降、東京都の直営飲食店で県産酒の売込みに力を入れ復興応援のエールを送り続ける木本光昭さん(純熊本産生馬刺等「サグラーダ」代表)の姿も。「岩部商店」は酒蔵のような雰囲気の新店で一層熱い風を起こしているようだ。

 主催の推進委員会・平山会長は「県産酒で乾杯条例は有難い。皆さんには率先して熊本のお酒で乾杯する宣伝部長となり盛り上げていただきたい」とあいさつ。

 特産「酒類応援団長」また「球磨焼酎大使」に就任した熊本市・大西一史市長、乾杯県条例制定に尽力した橋口海平県議は、地元の酒の消費拡大を復興促進、地域経済の活性化や郷土愛醸成につなげることへ期待を込め取組にエールを送った。

 クライマックスは「くまもとの酒愛してます!!」のシュプレヒコール。推進委員会会員酒販店「野田商店」(山鹿市)の野田浩公さん(20)が音頭をとり皆一つとなって響き合った。

 “愛してます!!くまもとの酒”デザインTシャツなどの販売益金、また出品酒・残酒等チャリティー20万761円を熊本城復興支援金として贈った。

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 推進委員会の元々の願いは「まともに仕入れてまともに売る日本酒・焼酎が一つでも多く、熊本県内から生まれ量や価格ではなく品質で競争できる酒ブランドが出来ること」。有力専門店も一般店も並び連携する組織は全国でも珍しい。県内蔵元が製造する会オリジナルブランド酒も販売している。