国税庁 全国市販酒類調査結果をまとめる

2019年04月17日

 国税庁は、酒税の適正かつ公平な課税の実施、酒類の品質と安全性の確保および酒類業の健全な発達に資するため、「全国市販酒類調査」を実施しているが、このほど、平成29年度調査分の調査結果をまとめ公表した。それによると、表示違反が国内製造酒で12点、輸入酒でも5点見つかり、それぞれ適正な表示を行うよう改善指導が行われた。

 平成29年度の調査は、平成29年7月から平成30年6月の間に各国税局鑑定官室で実施。すべての品目について、各国税局管内のおよそ4分の1にあたる数の製造者を選定し、小売販売場から購入した。調査は4年でおおむねすべての製造者が製造するすべての品目の酒類が選定されるよう、計画的に実施している。また、東日本大震災の発生以降、平成23年度からは放射性物質の分析も行われている。

 今回の調査では、清酒1288点、単式蒸留焼酎226点、果実酒112点など合計で2186点を調査。また、輸入酒では、ビール33点、果実酒95点、リキュール27点など218点の調査も実施した。

 放射性物質(放射性セシウム)の調査では、清酒204点、単式蒸留焼酎34点、果実酒22点など373点の調査を実施。食品衛生法上の基準値を超過したものはなかった。(なお、放射性物質の調査は平成23年度から実施され、のべ4516点が分析されているが、これまでに食品衛生法上の基準値を超過したものはない)

 メチルアルコールの調査では、ブランデーで1点、食品衛生法上の基準値を超えていたが、当該1点についての是正措置はすでに終了している。

 ソルビン酸の調査では、食品衛生法上の基準値を超えるものはなかった。

 亜硫酸については、果実酒で1点、甘味果実酒で1点が食品衛生法上の基準値を超えていたが、当該2点についての是正処置は終了している。

 カルバミン酸エチルについては、日本では基準値は定められていないが高い値を示したものについては鑑定官が低減のため技術指導を行った。

 品質について、清酒で1点、改善を要するものがあり、鑑定官が改善策の技術指導を行った。

 また、「酒税の保全および酒類業組合等に関する法律」に基づき、表示、容器に関する調査も行われた。それによると、国内製造酒で「適正な品目表示がない」ものが2点、「アルコール分に関する表示がない」ものが3点、「未成年者飲酒防止表示がない」ものが7点あり、輸入酒では、「適正な品目表示がない」ものが3点、「未成年者飲酒防止表示がない」ものが2点あり、これら17点については、適正な表示を行うよう指導などが行われた。

 清酒の成分の調査では、一般酒は、アルコール度の平均値(15・29度)は近年ほぼ横ばいで推移しており、日本酒度やエキス分、酸度、アミノ酸度も横ばいで推移している。

 特定名称酒については、アルコール分は吟醸酒で他より高い傾向が見られ、日本酒度は本醸造酒で高く、吟醸酒では近年、低下傾向が見られた。また、エキス分は近年、上昇傾向にあり、酸度、アミノ酸度は純米酒で他より高くなった。

 香気成分では、カプロン酸エチルが近年、さらに上昇傾向が見られるようになった。