【福岡】九州豪雨で被害甚大の㈱篠崎（篠崎博之社長、朝倉市比良松１８５）で復旧が進んでいる。被災以降は自社の復旧を後回しにして、高齢者が多い近隣住民の復旧支援のため社員70人のうち10～20人を派遣し続けた。１週間ほどを経た７月14日現在、ようやく製造場や事務所棟の泥の除去を終えた。県内酒造同業者の早期の駆けつけ支援にも助けられた。
創業江戸後期の老舗蔵元。近年は日本酒ブランド「比良松（ひらまつ）」でも知られる。代表銘柄は清酒「国菊（くにぎく）」、甘酒「国菊あまざけ」、長期熟成麦焼酎「千年の眠り」など。製造場にも泥水が流れ込み80㎝ほど浸水したという。焼酎醪の亡失も免れなかった。
これから製造設備の殺菌やコンピュータ制御のやり直しが必要。特に年間を通じ製造の甘酒は従来、在庫を持たない施策で、製造再開が出荷再開に。９月以降になりそうだ。それまでの売上げが無くなるのが痛手だ。