国産ワイン表示基準 19年ぶりに見直し

2005年12月06日

 国産ワイン業界は、日本ワイナリー協会、道産ワイン懇談会、山形県果実酒酒造組合、山梨県ワイン酒造組合、長野県ワイン協会の5団体で構成している「ワイン表示問題検討協議会」が平成16年から改正の検討を進めてきた「国産ワインの表示に関する基準(表示自主基準)」の改正を決定し、発表した。新表示基準は、昭和61年に制定以来、19年ぶりの見直しとなる。新表示基準の実施は、来年平成18年1月1日からで、できるだけ速やかに新基準による表示に移行する。
  【「国産ワインの表示に関する基準」の主な改正点】
 <改正表示基準の基本方針>“1”消費者の視点に立って行う“2”情報公開の時代に対応したもの、国際ルールとの整合性に配慮したもの、業界の健全な発展に資するものとする“3”分かりやすい内容とし、定める数値は客観的根拠に基づくものとする。
 (1)タイトルの変更=「国産果実酒の表示に関する基準」を、「国産ワインの表示に関する基準」に変更した(ぶどうを原料とした国産ワインの表示基準であることを明確するにするため)。
 (2)適用範囲の拡大=基準の適用範囲をぶどうのみのワインを対象としたものから、使用した果実の全部または一部がぶどうであるワインを拡大させた(類似するワインとの表示の整合性を考慮)。
 (3)「国産ワイン」と「国内産ワイン」の用語の整理=「国産ワイン」と「国内産ワイン」の2つの用語を「国産ワイン」に統合し、「国内産ワイン」の用語は廃止した。「国産ワイン」の定義を、“1”国内で製造したワインと“2”これに輸入ワインをブレンドしたワイン、とした。
 (4)製造者名の表示の拡大=現行の「製造者名」のラベル表示に加え、選択により、「製造者名」+「製造場名」の表示も可とした。(例)○○株式会社××ワイナリー製造。
 (5)輸入原料を用いて製造したワインの表示方法の変更=現行の「国内産ワイン・輸入ワイン」(またはその逆)による表示方法を廃止することとした。今後は、使用した原料果実などを「国産○○」(○○は果実の名称)、「輸入○○」「国産○○果汁」「輸入○○果汁」「輸入ワイン」の用語により、使用量の多い順に表示する方法に改めることとした。なお、複数の果実を用いて製造したワイン(フルーツワイン)については、表示スペースの関係を考慮し、使用量の多いもののみを表示するなど、便宜規定を設けた。
 (6)「国産ぶどう使用」「○○産ぶどう使用」の表示基準の変更=これまで、使用量が50%超であれば表示可としていた基準を、100%に引き上げ、かつ、国産ぶどうに限定した。表示は、「国産ぶどう100%使用」「○○産ぶどう100%使用」とし、100%使用していないものについては、たとえその一部に国産ぶどうまたは○○産ぶどうを使用していたとしても、国産ぶどう使用または○○産ぶどう使用などとそれらを強調する表示は行わないこととした。
 (7)産地表示基準の変更=これまで、使用量が50%超であれば産地表示可としていたものを、75%以上に引き上げた。また、産地が国内であるものは、すべてのぶどうが国産のものであるものとし、産地が国外であるものは、原則産地表示不可とした。
 (8)品種表示基準の変更(第6条4項)=これまで、使用量が75%以上であれば表示可としていた基準の変更はないが、2品種を表示する場合の最低使用割合25%超の基準を15%超に改めた。なお、品種表示は、使用原料の形状(生果、果汁、ワイン)および産地(国内、海外)に関係なく表示可とした(旧基準は、輸入ぶどう果汁については、品種表示不可としていた)。
 (9)年号表示基準の変更=これまで、同一収穫年のぶどう使用量が75%以上で表示可としていた基準についての変更はないが、年号表示が行えるのは、原則すべてのぶどうが国産のものとした。使用原料が国外であるものについては、国外産地表示可のワインに限り認めることとした。
 (10)特定用語の追加=「クリオエキストラクシオン」「冷凍果汁仕込」「ドメーヌ」「無添加」の用語を追加した。
 (11)特定用語の定義の改訂=「シュールリー」「シャトー」「エステート」「元詰」について定義内容を一部変更した。