辰馬本家酒造 新工場「白鹿館」が竣工

2010年09月03日

 辰馬本家酒造が、西宮市の同社本社に隣接する新田構内三番蔵跡地を中心に建設を進めてきた新製品工場「白鹿館」がこのほど竣工した。

 新「白鹿館」は、1930年(昭和5年)に建設された旧「白鹿館」が老朽化したことで、建設に踏み切ったもの。阪神大震災での経験を踏まえ、震度7にも耐えられる耐震構造を採用している。

 旧白鹿館は自動びん詰め機の製造ラインを設置するために、当時としては画期的なドーム建築を採用。鉄筋コンクリートによる15連の大アーチが天井を支える、斬新で機能的なデザインを誇る近代工場の名建築とされてきた。同工場で親しまれてきたステンドグラスや看板は、新工場にも移設され、続けて使用されることになった。

 新工場はこうした伝統を踏まえ、デザインモチーフに1894年(明治27年)に完成されてから1世紀以上にわたって白鹿の銘酒を生み出してきた「双子蔵」(阪神大震災で倒壊)のデザインを採用している。

 新工場は東西96・5m、南北44mの鉄骨5階建てで、1階と3階は中央部分を吹き抜けとし、製造ラインを設置した。昨今の多品種・少ロットに対応し、1階にはカップライン、180mlから1・8lまで生産できるCライン、1・8lのこも樽ライン、紙巻設備に加えてアルミ缶ラインも新設。3階には150mlから1・8lまで生産できる3ラインを新設。このラインは洗びん機からキャッパーまでをクリーンルーム内に設置することで、高度な衛生管理の元での生産が可能となった。

 こうした新設ラインによって、新工場では1日約6万本の生産が可能となった。