全国小売酒販組合中央会は5月22日、東京目黒の全国小売酒販会館で「第55回通常総会」を開催した。平成19年度事業報告および同年度決算案を承認するとともに、平成20年度(平成20年4月~平成21年3月)の事業計画案と同年の収支予算関係案件、定款の改正などを可決した後、理事・監事の任期満了に伴う改選で新理事15人、新監事3人の選任を行った結果、新会長に四十万隆氏(副会長より昇格)を選任した。また、酒販年金に関する報告も発表された。
総会は藤田会長のあいさつで始まり、その中で会長は「就任当初の3年間では年500件程度の新規免許が下付されていたが、平成11年以降は酒販免許数は11万を超える状況。市場では不公正取引が横行して組合員が営業の継続性を危ぶまれているので、不公正な市場価格の是正を関係方面に強く訴求してきている。今国会で独占禁止法改正案が審議されており、早晩、実効性を伴う方向で成立される」と述べた。
ついで、来賓の小部国税庁酒税課長があいさつの中で「国税庁が発出した『新・酒類公正取引指針』に基づき、事案があれば適切に対応している。今国会に独禁法改正案が提案されており、将来は実効性のある独占禁止法に基づいて公正取引委員会と国税庁が連携しての対応が期待される。酒販業者は今後とも、なお一層酒類の公正取引に努めていただきたい」と要請した。
議案審議は大阪の松田武氏を議長に推して始まり、平成19年度事業報告および同年度決算関係案件を承認した後、平成20年度事業計画および同年度予算案件も提案どおり可決した。
平成20年度の経費負担金徴収方法案は賊課金が組合員1人あたり580円とし、納入期限(2回納付・第1回が6月末日、第2回が10月末日)と決定した。
また、中央会の定款・規約が次のとおり一部改正された。
<第4条>本会は次に掲げる事業を行う。(5)組合法第86条の5に規定する酒類の品目などの表示の実施に対する協力、(16)組合員の資質向上と酒類販売業者として「未成年者飲酒禁止法」を遵守し、社会貢献を目指すための酒類販売管理研修の実施、(17)その他本会の目的達成のために必要な事業。<第17条>役員の任期は選任された通常総会後の第2回目の通常総会の終結のときをもって満了する。
理事、監事の任期満了に伴う改選の件は、各支部から推薦された理事15人、監事3人を次のとおり選任した。
【理事】藤田利久(東京)、島田潤二(神奈川)、松田武(大阪)、脇田貞治(京都)、杉田靖寿(埼玉)、石川泰次郎(群馬)、安部英明(北海道)、鈴木康雄(宮城)、下山登(青森)、四十万隆(富山)、山本和夫(静岡)、石川清和(広島)、多田健治(香川)、徳島真次(福岡)、齋藤一生(宮崎)
【監事】田村孝行(千葉)、寺田稔(岐阜)、多田駿(岡山)
以上の新役員による新役員会を直ちに開催した結果、新会長に四十万隆氏(富山県)を
互選したが、副会長、常務理事の選任は時間切れなどのため当日は行われず、次回の新役員会で選任されることとなった。