平成28BYの清酒製造状況 前年度から29場の減少に

2018年03月05日

 国税庁は平成28酒造年度(平成28年7月1日~平成29年6月30日、以下平成28BY)の清酒の製造状況を発表し、同年度清酒製造を行った製造場数は前年から29場減少し1212場となった。また、特定名称酒の本醸造酒と特定名称酒以外の清酒の製造場が著しく減少したほか、平均精米歩合は64%と高まった。

 製造方法別の製造場数は、▽純米酒=1036場(前年度の1048場に比べて12場減)▽純米吟醸酒=1109場(同1128場に比べて19場減)▽吟醸酒=882場(同901場に比べて19場減)▽本醸造酒=803場(同847場に比べて44場減)▽特定名称清酒以外の清酒=860場(同899場に比べて39場減)――となり、すべての製造方法で減少した。特に本醸造酒では44場減、特定名称清酒以外の清酒では39場減と高い減少率となった。

 これらの全体の製造場に占める割合は、▽純米酒=85・5%(前年度84・4%)▽純米吟醸酒=91・5%(同90・9%)▽吟醸酒=72・8%(同72・6%)▽本醸造酒=66・3%(同68・3%)▽特定名称清酒以外の清酒=71・0%(同72・4%)――となった。

 平成28BYにおける清酒の製造数量(アルコール分20度換算数量)は、41万2270kl(対前年度比4・9%減)となり、そのうち特定名称清酒の製造数量は、16万8314kl(対前年度比3・6%減)となった。

 特定名称清酒の製造方法別の製造数量を前年度と比較すると、純米酒は対前年度比1・4%減、純米吟醸酒は同3・7%増、吟醸酒は同6・5%減、本醸造酒は同12・4%減となり、純米吟醸酒のみ前年を上回った。

 平成28BYにおける清酒用原料米は、玄米としては24万1022t(対前年度比3・8%減)、白米としては15万6110t(同4・2%減)の使用となり、平均精米歩合は64・0%(前年度64・6%)となった。

 平成28BYの清酒製造に使用された原料用アルコールの数量(アルコール分100度換算数量)は2万3432kl(対前年度比5・5%減)で、白米1t当たりに換算すると150・1l(同1・3%減)となった。