白鶴酒造 神戸大学と共同で純米酒「神のまにまに」を開発

2017年09月30日

 【兵庫】神戸大学(神戸市灘区)は、白鶴酒造と共同で純米酒「神のまにまに」を商品開発し、10月1日から発売する。
 同大学と白鶴酒造は立地が近く、多くの卒業生、修了生が白鶴酒造に勤めており、以前から広く交流が行われている。今回、同大学と白鶴酒造が共同し、神戸をさらにアピールしようという思いが今回の共同開発のきっかけとなった。

 9月15日に同大学で行った神戸大学長定例記者会見で、資附属食資源教育研究センターの山崎将紀准教授は、「当大学では『神戸をもっとアピールしたい』との想いから、さまざまな取り組みを行ってきた。今回、神戸『灘』は日本一の酒どころという点に目を向け、これからの若い世代に日本酒を飲んでもらい、神戸の伝統産業である日本酒に興味を持ってもらいたいとの想いから、『神のまにまに』を共同開発した。米の旨みを引き出した純米酒にするために米にこだわり、白鶴酒造が開発した酒米『白鶴錦』を麹米に使用し、夏場の暑さに負けない高収量品種『きぬむすめ』を掛米に使用した。やや淡麗の辛口の純米酒に仕上がり、多くの人から飲みやすく食事との相性が良いとの評価を得ている」と同商品の開発経緯について説明を行った。

 また、共に商品開発に携わった学生を代表し、農学部4年の藤田このむさんは、「日本酒の仕込み過程を見学し、今回のコンセプトやそれに沿ったラベルデザイン、商品名などを学生たちで考えた。商品名は、百人一首の一句、菅原道眞公による『この度は 幣(ぬさ)も取りあへず 手向山(たむけやま) 紅葉の錦 神のまにまに』から、この歌でうたわれている『紅葉』に神への思いを込めたように、この日本酒への私たちの情熱や思いもいっしょに受け取ってほしいという気持ちを込めた」と学生ならではの感性を商品づくりに活かしたことを説明した。

 なお同商品は、「神戸大学生協」「白鶴酒造資料館」「白鶴御影MUSE」および「いい白鶴ネットショップ」限定での販売となる。

 ▽アルコール分=14~15度▽容量=720mlびん▽価格(税抜)=1300円