最新の醸造機器、用品が一堂に 広島で展示会

2017年05月30日

 【広島】醸造機器、用品などの展示会「全国醸造機器用品展示会2017in広島」が平成28年度全国新酒鑑評会にあわせて5月23日~24日の2日間、東広島市のサタケショールームの特設会場で開催された。主催は全国醸造機器工業組合、日本醸造用品組合で、日本酒造組合中央会、本紙などが後援した。

 2年ぶりの開催となった今回は醸造機器、用品企業29社が最新機器の展示を行った。1日目は昨年を上回る約400人が来場。熱心に機器の説明を受ける姿が目立ち、会場は熱気に包まれた。2日目は天気が崩れるなどのマイナス要因はあったものの、約600人が会場を訪れ、2日間で約1000人が来場した。

 全国醸造機器工業組合の喜多常夫理事長(ルーツ機械研究所代表取締役)は「補助金や設備投資減税に加え、スパークリング清酒の需要拡大、若手の造り手の出現、輸出の好調などで機器業界は概ね好調だ。同展示会で最新機器の紹介を行うことで、清酒業界に新しい風を吹き込みたい」と展示会への意気込みを述べた上で、ものづくり補助金に関しては「大変助かっている。しかし、納期がタイトになるケースも多い。今後は一層システムを磨いていただき、より良い補助金のあり方を模索してほしい」と語った。

 また、日本醸造用品組合の北村公克理事長(北村商店代表取締役)は「最近は甘酒の好調や補助金の活用から設備投資意欲の高まりを感じる。同展示会で酒造りへの様々なヒントを得てもらえれば幸いだ」と開催趣旨を述べた。最近の酒造業の状況に関しては「より一層品質向上への気概を感じる。最近は搾った後の管理に注力する蔵元も多く、われわれ機器メーカーが出来るだけサポートしていきたい」と語った。

 同展示会は今後も2年に1回のペースで、全国新酒鑑評会製造技術研究会の時期に合わせて開催していく予定としている。