外交官らが月桂冠大倉記念館を見学、体験研修も

2017年03月17日

 【京都】国際交流基金関西国際センターは3月3日、海外の外交官や公務員らに日本酒の魅力を知ってもらう「日本文化体験研修」を開催し、京都市伏見区の月桂冠大倉記念館の見学などを行った。

 同センターは、独立行政法人国際交流基金の付属機関として1997年に大阪府泉南郡田尻町に発足したもので、日本と世界をつなぎ、あたたかいコミュニティをつくる日本語研修施設として活動を行っている。

 同センターでは、各国の若手外交官および公務員で、業務上日本語の習得を必要とする人たちを8カ月間日本に招へいし、日本語および日本事情の研修を行う「外交官・公務員日本語研修」を行っている。今回のイベントは、「日本酒」を通じて日本文化を学ぶもので、24カ国26人の外交官・公務員日本語研修生が参加した。

 一行は、同センターにて大阪国税局の担当者から「日本酒の基礎知識」について講演を受けたのち、京都市内に移動し、月桂冠大倉記念館の見学を行った。

 記念館では、「日本酒づくりの工程見学」「日本酒づくりの説明ときき酒」の2部構成で日本酒を学んだ。工程見学では、担当者から酒づくりの工程や酒どころ・伏見の歴史を学び、仕込み水や酒米などの原料に触れながら、蔵の内部を巡った。また説明会では、モニター映像を交え、伏見と月桂冠の歴史を学ぶとともに、「ヌーベル特別本醸造」「伝匠・大吟醸」「秘蔵古酒平成元年」など5種類の日本酒を利き酒し、その風味の違いを堪能した。

 参加者は、日本酒を育む「伏見」という地を訪れることで、日本酒文化の風土と歴史に触れる時間を満喫した。

 月桂冠の担当者は、「一般の見学でも海外の人は年々増えている。ここを訪れることで、日本と日本酒の歴史を学んでもらうことが、日本酒の普及とアピールにつながればと思う」と語った。