日本酒造青年協議会 「ひやおろし」の発売日を毎年9月9日と提言

2007年06月12日

 日本酒造青年協議会(佐浦弘一会長)は5月29日通常総会を開き、平成19年度事業計画などを可決した中で、「ひやおろし」の発売日を毎年9月9日とする提言を次のとおり行った。

 <「ひやおろし」発売日(解禁日)に関する提言>

 日本酒は日本の原点である米と水を原料とし、長い歴史と美しい風土にはぐくまれ、その品質や製造方法などにより多種多様な味わいを特長としている。そして、古来より季節の移ろいとともにさまざまな楽しみ方のできる、数少ない嗜好品のひとつである。

 しかしながら近年、食生活や食材の供給の変化とともに日常生活の中で季節感を先取りし過ぎているような状況さえ見受けられる。

 そこで日本酒造青年協議会は、失われつつある日本文化と日本人らしい季節感を取り戻すとともに、業界全体の需要拡大の誘導効果を導くためのひとつの取り組みとして、“ひやおろし”の全国一斉発売を提言する。

 いうまでもなく“ひやおろし”は、近年定着しつつある季節感をもった商品である。私たちはこの財産を大切に守っていきたい。

 日本酒造青年協議会は、以下の提言を積極的に推進し、日本酒業界全体の運動となるべく行動することを決議する。

 提言内容=毎年9月9日(重陽の節句)を“ひやおろし”の発売日(解禁日)とし、日本酒業界全体で統一して推進することを提言する。

 (なお“ひやおろし”の定義には諸説あり、“ひやおろし”の新たな統一した定義について今後さらに検討を深める必要性があるが、当面は「厳寒期に醸造した清酒を一夏越して調熟させ、秋口に入ってほどよい熟成状態で出荷するもの」とする)