カゴメは、全世界規模での原料・物流コストの上昇という事業環境の変化に対応し、北米における事業展開を再構築する。具体的にはフードサービス事業に経営資源を集中し、野菜飲料事業をいったん休止する。
同社は、1998年に子会社カゴメInc.を米国カリフォルニア州に設立し、大手外食チェーンに対してトマト加工品を提供するなどのフードサービス事業をスタートした。2003年にはカゴメ社が北米に野菜飲料を輸出してテスト販売を開始し、2005年からはカゴメInc.が現地での野菜飲料の現地生産・販売をスタートした。
その後、カゴメInc.はフードサービス事業が順調に拡大する中、昨年クリエイティブ・フーズ社を買収、フードサービス事業を強化するとともに、生産拠点も北米の東西それぞれに置くこととなり、北米全域をマーケットエリアとする事業基盤を整えた。
このため、同社では現時点において北米事業全体としての選択と集中を実行することが望ましいと判断し、今後は経営資源をより一層の成長が期待できるフードサービス事業に集中することとし、カゴメInc.としての野菜飲料事業をいったん休止することとした。
カゴメInc.のフードサービス事業は、今秋からポーションカップのトマトケチャップなどを販売し、容器においても多様な消費者ニーズに対応できる体制をすでに整えている。
カゴメ社では、北米におけるフードサービス事業およびアジアにおける野菜飲料事業を中心として今後一層の収益向上と事業拡大の充実を図っていく。