広島県酒造組合を創立 県下組合一本化で地域と共生

2006年08月07日

 【広島】広島県酒造組合連合会(三宅清嗣会長)はこのほど、広島全日空ホテルで「広島県酒造組合」創立総会を開催した。
 「広島県酒造組合」は、同連合会が9月30日をもって解散することを受けて、県下酒造業界の新たな組織として10月1日からスタートする。本総会では、「広島県酒造組合」の定款および規約の制定、初年度事業計画並びに収支予算書の承認、会費などの徴収方法の承認、また、役員の選任の5議案が上程され、慎重に審議された。
 初年度事業計画には、一本化による「組織力を生かして情報と知識の共有化に努め、地域社会との共生を目指した事業に取り組む」とし、特に需要開発においては、広島県独自で進めている「広島のOsakeテラピー」での新しいファンの掘り起こしと広島の酒の知名度アップに努める。また、10月1日の日本酒の日のイベントでのPR、和らぎ水や湯煎燗酒の推進、ホームページを生かした情報提供に努める。さらには、広島の米「千本錦」で造る共通ブランド「千本錦」の普及拡大を地産地消運動とタイアップして推進していくことなどが盛り込まれた。
 三宅会長は、「五十余年もの長きにわたりご指導、ご協力いただいた広島国税局、広島県庁、友好団体、JAグループなどすべての関係者に感謝する。またこの間、幾多の困難な状況を乗り越え、今日の基礎を築いてくれた歴代役職員各位をはじめ組合員の一致団結したご研さん、ご尽力に感謝申し上げる」と述べ、53年の歴史を振り返った。組合の統合に関しては、「単に良い酒を造って自己満足で終わってはいけない。組合も同じ。単に統合しただけで終わっては決していけない」と述べ、今後は、「一本化のメリットを最大限に生かし、消費者に向けて広島県産酒のPR、飲む場や情報の発信を積極的に行っていきたい」と述べた。