四国醸造セミナー 大塚食品と酒総研で

2010年11月15日

 【高松】酒造の技術者で組織する任意団体「四国醸造セミナー」(斎藤尚武会長)の11月例会「講演会」が11月4日、高松市古新町の香川県酒造組合であった。本格的な酒造りシーズンを前に杜氏や製造担当者、醸造用資材の関係者ら会員約20人が出席し、専門家2氏の講演を聴講した。

 会員の技術向上に役立ててもらおうと、毎年春秋の2回講演会を開いている。今回講師に招かれた大塚食品のコポロック事業部・青木周平次長は「二酸化珪素(けいそ)による酒類の清澄(せいちょう)濾過の効果と方法」と題してオリ下げの必要性を説明。同社が販売している酒類清澄剤(濾過助剤)「コポロック300」など商品の使用目的を紹介した。

 講師2人目は(独)酒類総合研究所の醸造技術基盤研究部門・奥田将生主任研究員で「清酒原料米の酒造適性について」をテーマに講演。会場では参加者が熱心に聴講し、主に▽イネ登熟期の気温とデンプンの性質としてのコメの溶けやすさ▽コメのタンパク質由来の呈味(ていみ)成分▽コメのタンパク質と清酒の老ねやすさに関して解説を受け、専門的な知識を深めた。