国分と熊本県の地場卸・坂本屋、新会社設立

2005年06月15日

 【熊本】熊本県の地場酒類卸、(株)坂本屋(熊本市、坂本紘一社長)は6月9日、国分(株)(東京都中央区、國分勘兵衛会長兼社長)と新会社を設立すると発表した。
 新会社「坂本国分(株)」(資本金5000万円、出資比率坂本屋10%、国分90%)設立は6月中。坂本屋と同社の子会社・天草酒販(熊本県本渡市、西田数喜社長)の酒類卸事業を新会社が譲り受け、今年11月1日に営業を開始する予定だ。酒類卸事業を新会社に譲渡する坂本屋は不動産管理会社となる。新会社社長は、坂本屋・坂本社長が、副社長は国分側からの就任予定。
 新会社設立、酒類卸事業の譲受に関し、同社と国分との折衝は約1年前から始まり、今年5月9日、覚書に調印。少子化による酒類総需要の縮小が予測される中、得意先小売流通業からの「より高度化していく要望・要請に応えていくため」(坂本社長)決断した。「新取引制度への移行も軌道に乗り、数年は事業を続けていくことができるとの考えもあったが、一方で、まだ体力があるうちに提携することが、当社の事業を発展的に継承できると考えた」(同)。強まる“価格要請”への対応はもとより、得意先の売り上げ増伸に寄与する提案・企画力を早急に整える必要があった。
 坂本社長は、「(国分が)当社と同じオーナー会社であることも大きかった」とも語る。今後は、得意先の協力を得ながら取引の一層の緊密化を図る考えだ。
 同社の創業は1899(明治32)年。熊本市域を商圏に、業務用酒販店との取引をメインに堅実な経営に徹してきた。2005年3月期の売上高は69億6300万円。全売上高に占める得意先構成比は、▽業務用店38%▽量販店15%▽CVS12%▽一般酒販店11%▽他卸への販売22%▽その他4%--の状況。一般酒販店に対するリテールサポートにも力を入れ、こだわり豆腐の取り扱いなども提案してきた。子会社の天草酒販の売上高は9億5800万円。従業員数(社長はじめ役員除く)は坂本屋33人、天草酒販7人。
  「対メーカー、得意先の利益を考えれば、経営権は国分にあることが望ましい」(坂本社長)。同社としては、今回の提携関係で得たメリットを生かしながら、地域密着の営業力を最大限に発揮していく考えだ。同社の現所在地は熊本市街地にあり、効率的な物流には適していない要因もあり、新会社の新たな物流・営業拠点を6月中にも決定する予定だ。